

代表の後藤です。
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「AIって毎回毎回、何度も同じ説明しなきゃいけなくて面倒」
AIを使う際、こんな気持ちを抱えていないですか?私も当然、最初はそうでした。
私は一番最初、ChatGPTからAI活用をスタートしましたが、毎回「うちは大企業のマーケティング支援をしていて、ターゲットは○○で...」と説明していました。何度も続けていくと「これ、どうにか効率化できないかな?」と思うようになりました。
いま現在、Claude Codeをメイン活用していますが、そこで使えるのがCLAUDE.mdというファイルです。
結論から言うと、このファイル1つで、AIが「自社の社員のように動く」ようになります。
おそらくまだイメージが湧かないと思いますが、今回はCLAUDE.mdの書き方と、私が実際にどう使っているかをお話しします。
CLAUDE.mdって何?
ものすごくシンプルに言うと、AIに「うちの会社ではこうやってね」と教えるファイルです。
一番重要なファイルと言っても過言ではないですが、イメージは、新入社員に渡す業務マニュアル。
- 会社のルール
- やっていいこと、ダメなこと
- よく使うツール
- フォルダの場所
など、新入社員に最初に渡す「これ読んでおいて」のドキュメントと同じ役割です。
CLAUDE.mdをプロジェクトのフォルダに置いておくと、Claude Codeを起動するたびに自動で読み込まれます。
つまり、
毎回説明しなくても、AIが「うちのルール」を最初から知っている状態
になる、ということです。
【補足】「.md」ファイルとは何か
少し寄り道をしますが、「.md」というファイルの正体を説明します(興味がない方は飛ばしてください)。
「.md」の意味がわかると、CLAUDE.mdが特別なファイルではないことがわかるはずです。
まず、「.md」は拡張子のことです。
拡張子とは、ファイル名の末尾についた「.〇〇」の部分のことです。「.pdf」や「.jpg」と同じ仕組みで、拡張子を見れば「このファイルは何形式か」がわかります。「.md」は「Markdown(マークダウン)」という書き方で書かれたファイル、ということです。
では、Markdownとは何か。
見出しや箇条書き、太字といった文章の「構造」を、#や-といった簡単な記号だけで表現する書き方のルールのことです。たとえば、行の頭に「#」をひとつ付けると大見出し、「##」を付けると中見出しになります。特別なソフトは不要で、メモ帳のような普通のテキストエディタで書けます。
なぜAIツールがこの形式を使うのか。
CLAUDE.mdは特別なファイル形式ではなく、中身はただの文字だけのファイルです。
Markdownは記号だけで見出しや箇条書きの構造を表せるため、人間にもAIにも読み取りやすく、ソフトウェア開発の世界では長年、説明書き(READMEファイルなど)に使われてきた書き方です。
実際、Claude Code以外のAIコーディングツール(OpenAIのCodexなど)にも「AGENTS.md」という似た仕組みがあり、公式ドキュメントには両方を共存させる方法まで用意されています。
「プレーンテキストのMarkdownファイルでAIに指示を渡す」という考え方は、Claude Code独自のものではなく、複数のAIツールに共通する作法なのです。
書かないとどうなるか
「別に書かなくても使えるんでしょ?」という質問への回答は「はい、使えます」。
ただし、
毎回ゼロから説明しなきゃいけない。
という事態になってしまいます。
「弊社はAI導入支援の会社です。ターゲットは中小企業の経営者です。文体はカジュアルで、専門用語は避けて...」
これを毎回打つのは非常に面倒ですよね。
しかも、説明を忘れると結果が変わってしまう。ある日は丁寧語で書いてきたり、次の日はですます調が混在していたり。
普段AIを使っていると、こんな特徴が感じられると思います。
- AIは当然のように「同じミス」を何度も繰り返す
たとえば、存在しないURLを勝手に作ってしまう。
「これはダメ」と毎回注意しても、次の会話では忘れている。CLAUDE.mdに「存在しないURLの挿入は禁止」と書いておけば、毎回の会話で自動的にそのルールが適用されます。
- 指示する人によって品質がバラバラになる
自分1人で使う分にはまだいいですが、チームで使うとなると問題です。
Aさんが指示したときとBさんが指示したときで出力がまったく違う。CLAUDE.mdがあれば、誰が指示しても同じ品質のベースラインが保たれます。
何を書けばいいか(5つのポイント)
「じゃあ何を書けばいいの?」という話です。全部で5つあります。
1. 会社の基本情報
業種、サービス内容、ターゲット。これがないとAIは一般的な回答しかできません。
## 会社情報- 社名:IGS(https://i-gs.co.jp/)- 事業:AI導入支援- ターゲット:中小企業の経営者たったこれだけで、AIの回答が「うちの会社に合ったもの」に変わります。
2. やってはいけないこと(これが一番大事)
正直、一番重要なのはここです。
AIは「やってください」より「やらないでください」のほうが効きます。禁止事項を明確にしておくと、事故が減る。
## 禁止事項- 存在しないURLを挿入しない- 確認なしにファイルを削除しない- 専門用語を使わない(読者は非エンジニア)私の場合、「勝手にメールを送らない」「外部サービスへの書き込みは事前に確認」など、かなり細かく書いています。AIが暴走しないための安全装置だと思ってください。
3. ファイルの場所・フォルダ構成のルール
AIに「ここに保存して」と毎回言うのは面倒です。フォルダ構成をCLAUDE.mdに書いておけば、AIが自分で適切な場所に保存してくれます。
## フォルダ構成- output/ : AIが生成したファイルの保存先- docs/ : プロジェクト文書- scripts/ : 自動化スクリプト4. よく使う作業手順
「ブログ記事を書くときはこの手順」「レポートを作るときはこの順番」など、繰り返しやる作業を書いておくと便利です。
毎回「まずキーワード調査して、次に構成案を作って…」と指示しなくても、「ブログ書いて」の一言で全部進むようになります。
5. 連携先の情報
使っているツールやサービスを書いておくと、AIがそれを前提にした提案をしてくれます。
## 使用ツール- ブログ:microCMS- 会計:freee- チャット:Chatwork「データベースに保存して」と言ったときに「SupabaseとFirebase、どちらを使いますか?」と聞かれなくなります。うちはSupabaseだと書いてあれば、最初からSupabase前提で動いてくれる。
後藤、貸します。
会社の仕事を、
結局、CLAUDE.mdに書くべきことは?
ここまでの5つのポイントを整理すると、書くべきことは、
- 「会社の基本情報」
- 「やってはいけないこと」
- 「保存先のルール」
- 「よく使う作業手順」
- 「連携先の情報」
の5つです。
逆に、書かなくていいこともあります。
Claude Codeの公式ドキュメントは、CLAUDE.mdに書き足すタイミングを次の4つの場面で説明しています。
- AIが2回目に同じ間違いをしたとき
- 前回、打ち込んだのと同じ修正・説明を、またチャットに打ち込んでいるとき
- 新しく入った担当者が、仕事を進めるために同じ情報を必要としたとき
- チェック(レビュー)のたびに、同じ指摘を繰り返しているとき
つまり、CLAUDE.mdに書くべきことは「毎回のセッションで守ってほしい事実」に絞るのがコツ。
AIがもともと知っている一般的な知識や、1回限りの細かい作業指示まで詰め込む必要はありません。「同じことを2回説明した」と気づいたら、そこがCLAUDE.mdに書き足すタイミングです。
IGSの実例「8部署21名の仮想チーム」
弊社は、「8部署21名の仮想AIチーム」を構築しました。
経営企画部、コンテンツ制作部、マーケティング部、営業部、開発部、プロダクト部、リサーチ部、CC導入支援部。それぞれの部署に「AI社員」がいて、役割が明確に決まっています。
どうやって作ったか
仕組みは3つのファイルの組み合わせです。
- CLAUDE.md:会社全体のルール。組織図もここに書いてある
- agents/:社員ごとの「職務記述書」。ライターならライターの、経理なら経理の役割・手順・禁止事項が書いてある
- skills/:全社共通の「社内マニュアル」。コミュニケーションの取り方、ファイル操作のルールなど
何が起きるか
「ライター、ブログ書いて」と言うだけで、こうなります。
- キーワード調査
- 記事の構成案作成
- 本文執筆(文体ルールに従って)
- アイキャッチ画像の自動生成
- microCMS(ブログのシステム)に下書き投稿
1〜5が一気通貫で進みます。
以前は1記事に半日かかることもありましたが、今はテーマさえ決まれば大部分が自動です。
最終チェックと微調整は自分でやりますが、0から書くのと8割完成した状態から仕上げるのでは、負担がまったく違います。
なぜ「チーム」にしたのか
最初はCLAUDE.md1つに全部書いていました。
しかし、情報が増えるにつれてファイルが肥大化して、何がどこに書いてあるかわからない状態になってしまいました。
そこで、「会社と同じように役割分担すればいいのでは」と思いついた。
経理のことは経理のファイルに、ライターのことはライターのファイルに。人間の組織と同じ構造にしたら、管理がすごく楽になりました。
1人社長でも「組織」は作れる。
社員を雇うのではなく、AIに役割を与える。これが今の私のやり方です。
始め方(3ステップ)
「面白そうだけど、難しそう」と思った方へ。
最初から21名体制を作る必要はまったくありません。
まずはこの3ステップだけです。
ステップ1:プロジェクトフォルダにCLAUDE.mdを作る
Claude Codeで作業しているフォルダに CLAUDE.md というファイルを作るだけです。
メモ帳で作って保存すればOK。
ステップ2:会社名とやってはいけないことを5行書く
まずは最低限の情報だけ。
# プロジェクト指示書- 会社名:○○株式会社- 事業:○○- やってはいけないこと:存在しないURLを作らない- やってはいけないこと:専門用語を使わないこれだけで、AIの出力が変わるのを実感できるはずです。
ステップ3:使いながら「これも書いておいて」と足していく
ここがポイントで、最初から完璧を目指さないことが大事です。
使っていると「これ毎回言ってるな」ということが出てきます。
そのたびに「これもCLAUDE.mdに追記して」と指示すればいい。AIが自分でCLAUDE.mdを更新してくれます。私のCLAUDE.mdも最初は5行でした。それが使いながら育てていった結果、今の形になっています。
CLAUDE.mdは「書くもの」ではなく「育てるもの」だと思うと、ハードルがぐっと下がるかなと思います。
Claude CodeというAI部下は、置き場所でも働き方が変わる
CLAUDE.mdは、置く場所によって「どの範囲まで効くか」が変わります。Claude Codeの公式ドキュメントでは、主に3つの置き方が説明されています。
①全体に効かせる置き方(自分だけ・すべてのプロジェクト共通)
パソコンの中の~/.claude/CLAUDE.mdというファイルに書くと、自分が使うすべてのプロジェクトに共通で効きます。案件をまたいで「私はいつもこの文体で書いてほしい」といった、自分個人の好みを書く場所です。
②プロジェクトごとの置き方(チームで共有)
この記事でここまで説明してきたのは、この置き方です。プロジェクトのフォルダの中にCLAUDE.md(または.claude/CLAUDE.md)を置きます。Gitなどのバージョン管理を通じてチームメンバーと共有され、そのプロジェクトに関わる全員に同じルールが適用されます。
③個人用の置き方(同じプロジェクトの中で自分だけ)
同じプロジェクトの中でも、自分だけのメモや好みを残したいときはCLAUDE.local.mdというファイルに書きます。これを.gitignore(Gitでチームに共有しないファイルを指定するしくみ)に加えることで、チームには共有されません。
この3つは同時に使うことができます。
公式ドキュメントによると、読み込まれる順番は「広い範囲のものから、より具体的なものへ」で、①全体に効く置き方(ユーザー指示)→②プロジェクトごとの置き方(プロジェクト指示)→③個人用の置き方(ローカル指示)の順にAIへ渡されます。まずは②のプロジェクトごとの置き方から始めて、必要になったら①や③を足していくのがおすすめです。
よくある質問
Q. CLAUDE.mdはClaude Code以外でも使える?
A. CLAUDE.mdはClaude Code専用のファイルです。ただ、同じ考え方(AIにルールを教えるファイルを用意する)は他のAIツールでも応用できます。Cursorなどにも似た仕組みがあります。
Q. CLAUDE.mdの内容はAIに見られるけど、セキュリティは大丈夫?
A. CLAUDE.mdはローカル(自分のPC上)のファイルで、Claude Codeが読み込むだけです。APIキーなどの機密情報は別ファイル(.env)で管理して、CLAUDE.mdには書かないようにしています。
Q. 1人で全部書かなきゃいけない?
A. いいえ。AIに「今の会話の内容をCLAUDE.mdに追記して」と指示すれば、AIが書いてくれます。自分で全部タイピングする必要はありません。







