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【2026年最新版】AI導入に使える補助金まとめ

【2026年最新版】AI導入に使える補助金まとめ

代表の後藤です。

「AI導入補助金って良い制度だけど、申請に手間がかかる(シンプルに面倒)」

多くの経営者はこのような感覚があると思います。加えて、2026年から制度が大きく変わっています。

今回は「補助金に詳しくないけど、AI導入には興味がある」という経営者の方に向けて、2026年時点の補助金制度を整理してみました。なお、補助金制度の詳細は変更される可能性があります。申請の際は必ず各制度の公式サイトで最新情報をご確認ください。

「IT導入補助金」の名称が変わった

まずは余談ですが、これまで多くの中小企業が利用していた「IT導入補助金」という名称がなくなったことです。

2026年から「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わりました。

この名称変更の背景には、国の明確な意思を感じます。日本のデジタル競争力は67カ国中31位。生成AIの活用率もグローバル平均より21ポイント低い。「ITツールを入れましょう」のフェーズはもう終わりで、「AIで生産性を上げましょう」に軸が移ったということです。

実際、生産性革命推進事業には3,400億円の予算がついています。つまり国としては、かなり本気でAI導入を後押ししたい。この流れは経営者として知っておいて損はないと思います。

デジタル化・AI導入補助金~5つの枠がある~

この補助金には5つの枠があります。全部を細かく覚える必要はありません。「自分のケースだとどれに該当しそうか」がわかれば十分です。

①通常枠

AI搭載のSaaSなどを導入する場合に使える枠で、補助上限は450万円、補助率は1/2です。

例:AIチャットボット、AI-OCR、生成AIを活用した業務ツールなどが対象

多くの中小企業にとって、最もスタンダードな選択肢になるでしょう。

②インボイス枠(インボイス対応類型)

会計・受発注・決済ソフトの導入に使える枠で、補助上限は350万円、補助率は2/3〜3/4です。小規模事業者はさらに手厚く、50万円以下の部分は最大4/5まで補助されます。

例:PC・タブレット・レジなどのハードウェアなどが対象

③インボイス枠(電子取引類型)

発注者がインボイス対応の受発注ソフトを導入し、取引先の中小企業に無償提供するケースが対象です。補助上限は350万円で、大企業も申請可能です。

④セキュリティ対策推進枠

IPAが認定したセキュリティサービスの導入に使える枠で、上限は150万円。

⑤複数社連携デジタル化・AI導入枠

サプライチェーン全体でのデジタル化を想定した枠で、上限は3,000万円。

ざっくりまとめると、ほとんどの中小企業は「通常枠」が最もスタンダードな選択肢です。会計・決済系のシステムを入れたいなら「インボイス枠」。まずはこの2つを押さえておけば大丈夫です。なお、小規模事業者は各枠内で補助率が優遇されるので、小さい会社ほどお得な制度設計になっています。

2026年の大きな変更点

2026年の制度で特に注意すべき変更は

賃上げ要件の強化

です。これが一番インパクトが大きい。

過去にIT導入補助金を利用したことがある企業は要注意です。 2026年から、過去(2022〜2025年)にIT導入補助金の交付を受けた企業が再び申請する場合、賃上げ計画の提出が必須になりました。具体的には「物価上昇目標+1.5%」の給与引き上げを3年間で実現する事業計画を出し、従業員にも宣言し、結果を報告する義務があります。達成できなければ補助金の返還を求められる可能性があります。

逆に言えば、初めて申請する企業にはこの要件はかかりません。 初申請の企業にとっては、むしろチャンスが広がったとも言えます。

採択率について

ここは経営者として最も現実的に知っておくべきポイントです。

かつてIT導入補助金の採択率は75%を超えていました。4社に3社は通っていた計算です。ところが、この数字は急激に下がっています。2025年の通常枠で37.75%、インボイス枠で46.23%。2024年に至っては、最終回の採択率が26%まで落ちました。

なぜこうなったのか?まずはシンプルに「申請数が前年比で2〜5倍に増えた」こと。そして2024年に不正受給の問題が発覚し、「審査が厳格化された」こと。この2つが大きいです。

もう一つ見落としがちなのが、後半の回ほど採択率が下がるという傾向です。2024年は初回75%だったのが、最終回には26%まで落ちました。予算が先に消化されていくので、これは当然といえば当然です。

2026年の第1回締切は5月12日。申請を検討されているなら、早めの準備が圧倒的に有利です。

申請前に知っておくべきこと~ポイント5つ~

補助金には「知らなかった」では済まないルールがいくつかあります。

・1つ目:後払い制度

先ほども触れましたが、補助金は先に全額を自社で支払い、後から補助分が戻ってくる仕組みです。「補助金が出るから自己負担ゼロ」ではありません。

・2つ目:採択前の発注は不正扱い

「先にツールを導入して、後から補助金を申請しよう」は通用しません。採択通知が届く前に契約・発注・支払いを行った場合、不正として全額返還を求められます。

・3つ目:後半の回ほど採択率が下がる

繰り返しになりますが、2024年は75%→26%です。同じ申請内容でも、いつ出すかで結果が変わり得ます。

・4つ目:賃上げコミットメントのリスク

2回目以降の申請では賃上げ計画の達成義務があります。経営環境が変わっても目標は残るので、申請時にこのリスクを織り込んでおくべきです。

・5つ目:具体性が採否を分ける

審査において、「DXを推進したい」のような漠然とした計画では通りません。「AI-OCRを導入し、月80時間の手入力作業を95%削減、年間120万円のコスト削減を見込む」のように、数字と具体的な業務改善が求められます。

申請の流れ~約2ヶ月前から準備が必要~

デジタル化・AI導入補助金の申請プロセスを簡単に整理します。

・ステップ01:事前準備

‐GビズIDプライム(マイナンバーカードがあれば即時発行可能、郵送だと約2週間)の取得

‐SECURITY ACTIONの宣言(約1週間)

‐みらデジ経営チェック(2026年に「デジWith」に移行予定)

が必要です。つまり、申請締切の1〜2ヶ月前には動き始める必要があるということです。

・ステップ02:IT導入支援事業者と一緒にツールの選定+共同で申請書を作成・提出

審査には5〜6週間かかります。

・ステップ03:採択されたら初めてツールの発注・契約・支払いを行う

※ここは順番を絶対に間違えないでください

導入後はエビデンスを収集して実績報告を提出し、承認されれば補助金が交付されます。なお、交付後も3年間の効果報告義務があります。

2026年のスケジュールとしては、申請開始が3月30日、第1回締切が5月12日です。第1回を狙うなら、今の時期から準備を始めてちょうどいいタイミングです。

対象になるAIツールの例

代表的な活用例を紹介します。

手書きの注文書や請求書を自動で読み取るAI-OCRとRPAの組み合わせ」は、工数を95%削減した事例が報告されています。「顧客対応を自動化するAIチャットボット」は、問い合わせの70%を自動処理し、年間200万円のコスト削減につながったケースもあります。「商品説明文やビジネス文書の作成に生成AI SaaSを使用」は、作業時間を1/6程度に圧縮。他にも「AI需要予測による在庫最適化」、「AI画像解析による品質検査自動化」などが対象になり得ます。

最後に

最後に、AI導入支援をしている立場として一つだけお伝えしたいことがあります。

補助金を使ってAIツールを導入すること自体は、ゴールではありません。ツールを入れたけど社内で誰も使いこなせない、結局元のやり方に戻ってしまった。そういう話は実際に少なくありません。

大事なのは、導入した後の「定着」と「活用」です。自社の業務にどう組み込むか、社員がどう使いこなせるようにするか。ここまで考えて初めて、補助金を使った投資が生きてきます。

弊社は補助金の専門家ではありませんが、AI導入とその活用については日々お手伝いしています。「AIを導入したいけど、そもそも何から始めたらいいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら:https://www.i-gs.co.jp/contact

よくある質問

Q. ChatGPTの有料プランは補助金の対象になりますか?

A. ChatGPT Enterpriseなど法人向けプランは、登録済みのIT導入支援事業者を通じて導入する場合、対象になる可能性があります。ただし個人向けプランや無料版は対象外です。最新の対象ツールは、デジタル化・AI導入補助金の公式サイトで検索できます。

Q. 補助金は申請すれば必ずもらえますか?

A. いいえ。審査があり、2025年の通常枠の採択率は約38%です。申請内容の具体性や、導入による定量的な効果の説明が求められます。また、後半の回ほど採択率が下がる傾向があるため、早めの申請が有利です。

Q. 補助金の申請は自分でもできますか?

A. 制度上、事業者自身が申請することは可能です。ただし、IT導入支援事業者との共同申請が前提となっているため、まずは支援事業者に相談するのが現実的です。申請書類の作成を専門家に依頼する場合は、行政書士など資格を持った専門家への相談をおすすめします。

Q. 小規模な会社でも申請できますか?

A. はい。小規模事業者はインボイス枠などで補助率が最大4/5まで優遇されており、むしろ手厚い制度設計になっています。

Q. すでにAIツールを使っている場合でも申請できますか?

A. 既存ツールの追加契約やアップグレードは対象外となるケースが多いです。新規のツール導入が基本的な要件になります。詳しくは公式の公募要領でご確認ください。

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参考・出典