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ClaudeでAIエージェントを作る方法|1人社長がAI社員チームを作った実例

ClaudeでAIエージェントを作る方法|1人社長がAI社員チームを作った実例
後藤 佑輔

この記事を書いた人

後藤 佑輔

IGS代表

大和証券・アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeで自社業務の多くを自動化し、AI事業開発を行っている。

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こんにちは。代表の後藤です。

※Web集客・広告・SNS・AI導入などをまるっと月10万円から引き受けます → 後藤、貸します。

AIエージェント

って最近よく聞きませんか?

弊社は現在、社内には12の部署と27人の「AI社員」がいます。

  • SEO担当
  • 記事ライター
  • 経理担当
  • 営業企画

これらは、全部AIです。

おそらく、まだそこまで浸透していない概念なので、「どういうこと?」と思うはずです。もちろん当然の感覚ですし、私も最初は半信半疑でした。

ただし、結論から言うと、「業務において非常に有効な仕組み」です。弊社は、この仕組みを「Claude Code」というツールだけで作りました。

この記事では、「AIエージェントって何?」という基礎から、「弊社が実際にAI社員チームを作った手順」、「やってみてわかったコツ」まで、全部お話しします。

そもそもAIエージェントとは?

AIエージェントを簡単に言うと、「自分で考えて、自分で動くAI」 です。

普通のAI(ChatGPTやGeminiなどのツール)は、「聞かれたことに答えるだけ」で受け身です。一方、AIエージェントは「この仕事やっといて」と指示を出すと、自分で手順を考えて、必要な情報を集めて、作業を完了させてくれる。人間の社員のAI版のようなものです。

たとえば、

「ブログ記事を書きたい。いまの市場で人気のあるキーワード調査をして、候補を5つ出して」

と伝えれば、検索ボリュームを調べて、競合を分析して、記事の提案までやってくれる。もちろん、その後の執筆までAIが行ってくれます。人間がやるのと同じ流れをAIが自律的にやるわけです。

※AIエージェントの仕組みについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事で解説しています。

Claudeの「エージェント」にはいくつか種類がある

「Claude」とひとくくりに言っても、開発元のAnthropic社は「エージェントとして動く機能」をいくつも出しています。名前が似ていて混乱しやすいので、2026年8月時点で公式サイトに載っているものを整理します。

  • Claude Code:
    ターミナルやIDE(エンジニアが使う黒い画面のもの)、デスクトップアプリ、Webから使えるエージェント。ファイルを読んで編集し、コマンドの実行まで任せられます。弊社が使っているのはこれ
  • Claude Cowork:
    「チームでの共同作業」を支援する機能、として紹介されているもの
  • Claude for Chrome:
    ブラウザの拡張機能として動くタイプ
  • Agent SDK:
    Claude Codeの仕組みを使い、自分専用のエージェントをゼロから開発したい人向けの開発キット
  • Claude Managed Agents:
    Anthropicのクラウド上で長時間動くエージェントを構築するための開発者向けサービス(2026年8月時点でベータ版)

この記事で紹介するのは、一番上のClaude Codeです。

非エンジニアの私が実際に使えているのがこれであり、最も使われているとされているので、まず一つ試すならここからが現実的だと思います。最新のラインナップはAnthropic公式サイトで確認できます。

Claude CodeとChatGPT・GitHub Copilotの違い

同じように「AIに作業を任せる」と言っても、ツールによって動き方が違います。

この記事のAI社員チームを作ったClaude Codeを基準に、よく比較される2つとの違いを整理します。

ツール

提供元

主にできること

Claude Code

Anthropic

フォルダ全体を読み込み、複数ファイルの編集やコマンド実行まで一括で任せられる

ChatGPT

OpenAI

対話メイン。文章作成や画像作成など幅広い作業を進める

GitHub Copilot

GitHub(Microsoft)

開発用のエディタに組み込んで使う、コード補完やコード説明が中心

この記事で紹介しているAI社員チームは、Claude Codeだけで作ったものです。

比較は表の範囲にとどめます。

なぜAIエージェントを作ろうと思ったのか

弊社は1人会社なので、これまで

  • 経営企画
  • 記事の執筆
  • SEO対策
  • SNS運用
  • 経理
  • 開発

など、ほとんど私1人でやっていました。当然ながら、手が回らないことだらけです。

外注するにも、「自社の情報をどこまで渡すのか検討が必要」ですし、教育コストもかかる。かといってAIに「ブログ書いて」などと”同じ業務”を毎回毎回頼むのは、結局自分がディレクションする手間が大きくなってしまう。

そこで思いました。

「AIに役割を持たせて、チームとして動かせないか?」

と。

人間の会社には部署があって、それぞれの担当者に専門性がある。同じ構造をAIで再現すれば、1人社長でも「チームで仕事を回す仕組み」が作れるんじゃないかと。

※余談ですが、アメリカなどの欧米では「ソロプレナー」と呼ばれる1人社長×AIエージェントの会社が増えてきているようです。

実際に作ったAI社員チーム(2026年4月時点・8部署21名)

この一覧は、2026年4月に書いた時点のものです。

2026年9月29日時点では、12部署・27の役割ファイルまで増えました。今の体制と役割ファイルの実物は、この節の最後に追記しています。

弊社が作ったAIチームの構成を紹介します。

経営企画部(2名)

  • 事業戦略担当:KPIの管理、事業計画の策定
  • 経理・財務担当:freeeと連携した経理処理、請求管理

コンテンツ制作部(4名)

  • 記事ライター:ブログ記事の執筆
  • デザイナー:アイキャッチ画像やバナーの作成
  • 動画担当:ショート動画の企画・制作(←調整中)
  • 編集・校正担当:記事のチェック、note転載

マーケティング部(3名)

  • SEO担当:検索順位の分析、キーワード調査
  • SNS担当:X・Threads・Instagramの運用
  • グロース担当:広告運用、セミナー企画

営業部(3名)

  • 営業担当:提案書作成、商談準備
  • プラットフォーム担当:各プラットフォームの管理
  • 提携担当:パートナーシップ、コミュニティ運営

開発部(3名)

  • フロントエンド:Webサイト・アプリのUI
  • バックエンド:API開発、自動化スクリプト
  • DevOps:デプロイ、MCP連携、GAS開発

プロダクト部(2名)

  • プロダクトマネージャー:SaaS企画、ロードマップ管理
  • UX担当:ユーザー体験の設計・改善

リサーチ部(2名)

  • 市場調査担当:競合分析、市場トレンド調査
  • 技術調査担当:新ツールの検証、技術トレンド

Claude Code導入支援部(2名)

  • 導入コンサルタント:クライアントへのClaude Code導入支援
  • 納品担当:レポート作成、品質管理

こう並べると人間組織のようですが、全員AIです。

2026年9月時点の体制と、役割ファイルの実物

4月時点は8部署21名でした。今は12部署・27の役割ファイルです。部署の名前も、4月から組み替えています。

まず部署の一覧です(フォルダ名と中身)。

  • 01-keiei:経営企画
  • 02-product:プロダクト
  • 03-content:コンテンツ制作
  • 04-creative:クリエイティブ
  • 05-dev:開発
  • 06-marketing:マーケティング
  • 07-sales:営業
  • 08-claude-biz:Claude Code事業
  • 09-research-data:リサーチ・データ
  • 10-automation:自動化
  • 11-customer:顧客対応
  • 12-corporate:コーポレート

この12部署の中に、19の役割ファイルがあります。ファイル名が何をする役割なのかを言葉にするとこうです。

  • 経営戦略
  • 経営判断の批判役
  • プロダクトマネージャー
  • UX設計
  • 記事ライター
  • デザイナー
  • 動画制作
  • Instagram投稿の読者チェック
  • 開発
  • 集客(グロース)
  • X投稿の読者チェック
  • 提携
  • 営業
  • Claude Code導入コンサル
  • コミュニティ運営
  • データ分析
  • 自動化エンジニア
  • 顧客対応
  • ナレッジ管理

さらに、どの案件でも共通で使う役割が8つあります。

コードレビュー、競合ウォッチ、内容チェック、経営数値レポート、調査、セキュリティ監査、SEO分析、SNS下書きです。ここまでで27個になります。

4月の「経営企画部(2名)」のような部署名とは、別物の組織になっています

ここで、役割ファイルの実物を1例としてお見せします。SEO分析担当の指示書です。

---
model: sonnet
name: seo-analyst
description: 単一の自社運用サイトの検索パフォーマンス+検索流入の診断(GSCのクエリ・CTR・掲載順位の変動分析、GA4のLP別オーガニック流入分析、改善ページ特定)。公開用調査データの作成や複数サイト横断分析は data-analyst に渡す。
tools: Read, Grep, Glob, Bash, WebFetch
mcpServers: [gsc, ga4]
---

1. GSCのクエリ・CTR・順位、GA4のLP別オーガニック流入を取得
2. 検索クエリ・CTR・順位の変動と自然流入を分析
3. 改善すべきページや機会を特定
4. 具体的なアクションリストを作成

この5行が、それぞれ何を決めているかです。

  • model:どのClaudeを使うか(安くて速い方)
  • name:呼び名
  • description:本体がいつこの役割を呼ぶかの判断材料
  • tools:触ってよいツール
  • mcpServers:つないでよい外部サービス(検索コンソール・アクセス解析)

2026年9月29日の、実際の1日の流れはこのような感じです。

朝、私が「各サイトのアクセスが軒並み下がっている。原因は?」とClaude Codeに聞く。

Claude Codeが、「検索データとアクセス解析」を7サイト分引いて、原因を3つに分けました。

①連休②1サイトの計測停止③記事1本の順位下落です。

そのうち「計測停止」の原因が、3週間前にAI社員が直したCookie同意の帯だとつきとめました(この失敗は後の節で詳しく書きます)。開発担当のAIにそこを修正させ、本体が検品して再修正し、私がPRを承認して本番に反映しました。この作業は昼までに終わりましたが、私がやったのは、質問と承認だけです。

AIエージェントの作り方(初心者向け3ステップ)

次は、「では具体的にどうやって作るの?」という話になると思います。

繰り返しになりますが、弊社が使っているのはClaude Codeというツールです。エンジニアが使っている「ターミナル(黒い画面)」で動くAIなんですが、非エンジニアでも問題なく使えます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

作り方は、意外とシンプルです。

ステップ1:「何をやってほしいか」を書き出す

まず、AIに任せたい仕事を洗い出します。弊社の場合はこんな感じでした。

  • ブログ記事を書いてほしい
  • SEOのキーワード調査をしてほしい
  • SNSの投稿を考えてほしい
  • 経理の仕訳を自動化したい
  • 競合サイトを定期的にチェックしたい

などなど。

ポイントは、「自分が毎週やっている作業」から洗い出すこと。

日常業務の中に、AIに任せられるものが必ずあります。

ステップ2:役割ごとに「指示書」を作る

ここが一番大事です。

Claude CodeにはCLAUDE.md(クロード・エムディー)という仕組みがあります。

これは要するに「AIへの指示書」です。ここに「あなたはSEO担当です。こういう方針で仕事してください」と書いておくと、AIがその役割に沿って動いてくれます。

弊社はこの指示書を、部署ごと・担当者ごとに作りました。たとえばSEO担当の指示書はこのような感じです。

  • 担当範囲(検索順位分析、キーワード調査、内部リンク最適化)
  • 使うツール(Google Search Console、GA4)
  • 判断基準(検索ボリューム○○以上を優先、など)
  • レポートの形式

このようなことを書いています。

ちなみに、実際のCLAUDE.mdはこんな感じのただのテキストファイルです(プログラミングは不要。Markdownという軽い書式で書くだけです)。

例:SEO担当の指示書(一部)


# SEO担当
あなたは弊社のSEO担当です。

## 役割
- 検索順位の分析 / キーワード調査 / 内部リンクの最適化

## 使うツール
- Google Search Console / GA4

## 判断の方針
- 検索ボリュームより「検索意図」を優先。ユーザーの悩みから逆算する

## やってはいけないこと
- 確証のない数字を、事実として書かない

このファイルをプロジェクトのフォルダに置いておくだけで、Claude Codeが起動時に読み込んで、この方針どおりに動いてくれます。人間の社員に「業務マニュアルを渡すのと同じ」感覚です。

書き方のコツは、「方向性」を書くこと。

「毎週月曜にキーワード調査をして、火曜に記事の構成を作って」みたいなタスクの羅列ではなく、「検索意図を深く理解して、ユーザーの悩みから逆算する」という方針レベルで書く。

そうすると、AIが状況に応じて柔軟に判断してくれます。

ステップ3:実際に仕事を振って、育てる

指示書を作ったら、あとは実際に仕事を振るだけです。

「SEO担当、今月のキーワード候補を出して」

「ライター、このテーマで記事を書いて」

こんな感じで指示を出すと、AIがその役割に沿って作業してくれます。

なお、どんな指示(プロンプト)を出せばいいか迷ったら、弊社が実際に毎日使っている指示文の例をこちらの記事にまとめています。

ただ、最初から完璧にはいきません。

「ちょっと文体が固いな」「この分析、もっと深掘りしてほしい」みたいなフィードバックが出てきます。そしたら指示書に追記する。使いながら育てるのがコツです。弊社も最初は5〜6人のAI社員から始めて、足りない部分を補強しながら、今の27人体制になりました。

後藤、貸します。

作る時間が取れないときは頼めます

Claudeでエージェントを作る4つの方法(2026年9月時点)

ここまでは弊社が実際にやった手順を書きました。

ただ、Claudeでエージェントを作る道は1つではありません。公式に用意されている方法は、2026年9月時点で大きく4つあります。どれを選ぶかで、必要な準備も料金も変わります。順番に手順まで書きます。

方法1:ブラウザだけで作る(Claude Projects)

プログラムも黒い画面も使いません。

claude.ai のブラウザ画面だけで完結します。「この役割で、この資料を見て答えてほしい」というAIを1つ作るイメージです。

手順

  1. claude.ai/projects を開く(画面左側のメニューの「Projects」からでも行けます)
  2. 右上の「+ New Project」を押す
  3. プロジェクト名と説明を入れる(この2つはClaudeには渡りません。自分が見分けるためのもの)
  4. 「Set project instructions」を押し、役割と方針を書いて「Save instructions」で保存する
  5. 「+」ボタンから、読んでおいてほしい資料(文書・テキスト・コード)を追加する

この5手順で、役割を持ったAIが1つできます。

料金

無料アカウントでも作れます(無料は5個まで)。資料が増えて読み込みきれなくなった時に自動で容量を広げる仕組みは、有料プラン(Pro / Max / Team / Enterprise)のみです。

方法2:役割を持ったAI社員を並べる(Claude Code)

弊社の27人はこの方法です。

Claude Codeでは、役割ごとのAI(サブエージェント)と、決まった作業の手順書(スキル)を、フォルダにファイルを置くだけで増やせます。

手順

  1. Claude Codeを入れる(Claude Proプラン以上に含まれています)
  2. 仕事に使うフォルダに CLAUDE.md を置き、会社の前提・守ってほしいこと・やってはいけないことを書く
  3. 役割ごとに .claude/agents/ の中にファイルを作る(例:.claude/agents/seo.md)。
    ファイルの先頭に name と description の2つを書くのが必須。使わせるツールやモデルは任意で指定できます
  4. 毎回同じ順番でやる作業は .claude/skills/ の中に SKILL.md として切り出す
    /名前 で呼び出せます

置き場所で使える範囲が変わります。.claude/agents/ に置くとそのフォルダの仕事だけで、~/.claude/agents/ に置くと全部の仕事で使えます。

サブエージェント1人分の最小の中身は、これだけです。

---
name: seo
description: 検索順位の分析とキーワード調査を担当する
---

あなたは弊社のSEO担当です。
検索意図を優先し、確証のない数字は事実として書かないでください。

方法3:自社のサービスに組み込む(Agent SDK)

Claude Codeの中身を部品として、自社のシステムやサービスに埋め込む方法です。

ファイルの読み書き・コマンド実行・検索といった機能が最初から入っています。パッケージ名は claude-agent-sdk(Python)、@anthropic-ai/claude-agent-sdk(TypeScript)です。ここはエンジニアの領域なので、社内に開発できる人がいる会社向けです。

方法4:運用をAnthropic側に任せる(Claude Managed Agents・2026年9月時点はベータ)

Anthropicのインフラ上で動く、あらかじめ組まれたエージェントの基盤です。

長時間かかる作業や、非同期の作業に向いています。2026年9月時点ではベータ版です。

公式の日本語ドキュメントが揃ったので、手順の正は公式で確認してください。

料金は2026年9月29日時点で8月と同じです。

Proは月20ドル(年払いなら月17ドル)、Maxは月100ドルからです。

かかる費用(2026年8月時点の公式表記)

  • 無料:Projectsは作れます(5個まで)
  • Pro:月20ドル(年払いなら月17ドル・200ドルを前払い)。Claude Codeはここから使えます
  • Max:月100ドルから。Proの5倍か20倍の量を選べます

よく見かける情報で、公式と違う点

この分野は入れ替わりが早く、解説記事の内容が公式と合っていないことがあります。

2026年8月時点で公式ヘルプを確認したうえで、2つ挙げておきます。

  • 「Projectsは有料プランが必要」と書かれていることがありますが、公式では無料アカウントでも作れます(無料は5個まで)。有料が必要なのは、資料が増えた時に容量を広げる仕組みのほうです
  • プロジェクト指示の文字数上限や、追加できるファイル数の上限を、具体的な数字で書いている解説を見かけますが、公式ヘルプにその数字の記載は見当たりません

数字を出す時は、必ず公式で確認してから使ってください。

ここまで読んで、

「手順は分かったけれど自分でやる時間がない」

と感じた方もいると思います。

その場合は、作るところから運用が回り始めるまでを引き受けています。月10万円~毎月10社まで。

後藤、貸します。

やってみてわかった3つのこと

1. 「指示書の質」がすべてを決める

AIエージェントの良し悪しは、プログラミングのスキルではなく、指示書の質で決まります。

  • 何を任せたいか
  • どういう基準で判断してほしいか
  • どんな形式でアウトプットしてほしいか

これをちゃんと言語化できれば、非エンジニアでも高品質なAIエージェントが作れます。

逆に言えば、自分の業務を言語化する力が問われます。でもこれは、人間の部下に仕事を教えるのと同じスキルなので、経営者なら持っている方が多いはずです。

2. 全部任せるのではなく「最終判断は人間」

弊社のAI社員は優秀ですが、最終判断は必ず人間がやっています。

たとえばブログ記事なら、AIが下書きを作って、弊社が内容をチェックして公開する。経理なら、AIが仕訳の候補を作って、弊社が確認してから登録する。

「AIが8割やって、人間が2割で仕上げる」 くらいのバランスが、今のところ一番うまく回っています。

3. 最初は小さく始めるのが正解

いきなり大人数のチームを作ろうとすると、確実に挫折します。

おすすめは、まず1人のAIエージェントを作ること。一番手間がかかっている業務を1つ選んで、そこだけAIに任せてみる。うまくいったら2人目、3人目...と増やしていく。

弊社も時間をかけて今の体制になりました。焦らず、1つずつ育てていくのが結果的に一番早いです。

半年運用して変わったこと・やめたこと・失敗(2026年9月追記)

指示書1枚だったのが、「5つの層」になった

4月はCLAUDE.md1枚だけでした。今は、次の仕組みで動いています。

  • ①全体のルール(CLAUDE.md):会社として守ってほしいことを、毎回説明し直さずに済みます
  • ②役割ファイル(.claude/agents):誰が何を担当するかを固定し、専門をはっきりさせます
  • ③決まった作業の手順書(スキル):毎回同じ手順を1から説明する手間を防ぎます
  • ④AIが危ない操作をした時に物理的に止める見張り(hooks):ファイル削除など危ない操作を、実行される前に止めます
  • ⑤会話をまたいで覚えておく引き継ぎメモ:新しい会話になっても、直した理由や決めたことを忘れません

やめたこと4つ

半年運用して、やめたことが4つあります。

  • ファイルを消させること:AIに「消して」と頼むと戻せない削除が起きるので、いらないものは別フォルダへ移動させ、削除ができない仕組みにしました。詳しくはこちら
  • 「書くだけ」で危険操作を防いだ気になること:CLAUDE.mdに「禁止」と書くだけでは守られるとは限らないので、設定の仕組みで実行前に物理的に止めています。詳しくはこちら
  • 推測と事実を混ぜて出させること:数字や固有名詞には、確かめた出典をつけさせるか「出典なし」と書かせています。詳しくはこちら
  • 指摘されて即「その通りです」と反転させること:判断を変える時は、新しい事実か矛盾を一言添えさせています。詳しくはこちら

一番痛かった失敗(2026年9月)

弊社が運営する「家じまいくん」というサイトがあるのですが、AI社員がスマホ表示を直す作業で、Cookie同意の帯を小さくしました。

すると「同意する」を押す人がほぼいなくなり、同意した人だけ計測する設計だったので、GA4が3週間ほぼ記録しませんでした。検索からの来訪は過去最高だったのに、GA4の数字は5%です。この事実が9月29日に発覚しました。

AIの修正は「動くかどうか」だけでなく「計測が続いているか」まで見る必要がある、というのが今回の教訓です。対策として、検索のクリック数とGA4の数の比率を毎週比べる検査を、月曜の自動診断に組み込みました。

使い分けのルールも書いておきます。実装は速くて安いSonnet、レビューと戦略判断はOpus、本体は固定しません。費用の実額は別記事「AI社員24人で回している弊社は、月にいくらAIコストを払っているのか」にまとめています。

AIエージェントを作るのに必要なもの

作り方が分かったら、次は「具体的に何が必要なの?」という話ですね。

  • Claude Code:
    Claudeの有料プランで使用可能に。個人向けのClaude Proなら月額20ドル=約3,000円から使えます。使う量が増えたら上位のMaxプランへ
  • パソコン:WindowsでもMacでも可
  • 業務の言語化:何を任せたいかを整理して伝えましょう

基本的にはこれだけです。

プログラミングの知識は不要です。非エンジニアでも問題なく構築・運用できるはずです。

ただし、Claude Codeの初期セットアップにはターミナル操作が多少必要です。

まとめ

AIエージェントは「プログラマーが作る高度なもの」ではなくなりました。

1人社長でも、非エンジニアでも、「自分の業務を言語化する力」があれば、AIエージェントは作れます。

弊社の12部署27人のAIチームも、最初は1人のAI社員から始まりました。まずは一番手間のかかる業務を1つ選んで、AIに任せてみてください。きっと「もう1人欲しい」と思うはずです。

弊社もそうやって、いつの間にか27人になっていました。

一人社長・一人会社でも、AIで「組織」をつくって会社を回す。そんな働き方が、もう現実になっています。

AIエージェントの導入や構築で迷っている方は、お気軽にご相談ください。弊社の実体験をベースに、あなたの業務に合ったAI社員の作り方を一緒に考えます。

よくある質問

Q. AIエージェントとChatGPTの違いは?

ChatGPTは「聞いたことに答える」受け身型。AIエージェントは「指示を受けてAIが自分で考えて作業する」能動型です。ChatGPTに毎回「次はこれやって」と指示するのが面倒な方こそ、エージェント化がおすすめです。

Q. 非エンジニアでも本当に作れる?

作れます。必要なのはプログラミングスキルではなく、「業務を言語化する力」です。自分の仕事を人に説明できるなら、AIエージェントは作れます。

Q. コードを書かずにClaudeでエージェントを作れますか?

作れます。claude.ai のブラウザ画面だけで使えるProjectsなら、「+ New Project」で作り、「Set project instructions」に役割を書き、「+」ボタンで資料を渡す、の3つで完成します。無料アカウントでも5個まで作れます。

Q. 費用はどれくらいかかる?

中心はClaudeの利用料です。弊社はMaxプラン月200ドル(約3万円)で27人のAI社員を動かしています。始めるだけなら月20ドルのProプランで足ります。

Q. セキュリティは大丈夫?

社内の機密情報をAIに渡す際は注意が必要です。弊社は認証情報を環境変数で管理し、AIが外部に情報を送信しないよう制御しています。Claude Codeはローカルで動くため、クラウド型AIよりセキュリティ面では有利です。

Q. そもそもClaudeのAIエージェントとは何ですか?

Anthropic社が出しているエージェント機能の総称です。この記事で扱っているのはその中のClaude Codeで、ファイルの編集やコマンドの実行まで任せられます。ほかにClaude CoworkやAgent SDKなどもありますが、この記事のAI社員チームはすべてClaude Codeで作ったものです。

Q. Claude CodeとClaude Coworkは何が違いますか?

Claude Codeはファイルの読み書きやコマンド実行ができる開発寄りのエージェント、Claude Coworkはチームでの共同作業を支援する機能として案内されています。この記事で紹介しているのはClaude Codeを使った作り方です。

Q. 一人社長・一人会社でもAI社員は作れますか?

作れます。弊社は1人会社で、非エンジニアの私がClaude Codeを使って12部署27人のAI社員チームを作りました。この記事の「AIエージェントの作り方(初心者向け3ステップ)」が、実際にやった手順そのものです。

Q. AI社員とAIエージェントは同じものですか?

弊社では、役割と担当名を持たせたAIエージェントを「AI社員」と呼んでいます。作り方はこの記事の3ステップと同じです。

Q. 2026年9月時点で、まず何から始めればいいですか?

方法1のProjectsで、役割を1つ作るところから始めてください。慣れてきたらClaude Codeに切り替えて1人から始め、そこから増やしていくのがおすすめです。

Q. 公式ドキュメントとこの記事の違いは何ですか?

公式ドキュメントは仕組みと手順の正です。この記事は、1人会社である弊社が半年運用してわかった実物と失敗を書いています。

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