

この記事を書いた人
後藤 佑輔
IGS代表大和証券・アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。非エンジニアながらClaude Codeで自社業務の多くを自動化し、AI事業開発を行っている。
Threads @yuigs_aiこんにちは、代表の後藤です。
「AIエージェント」という言葉、最近よく耳にしますよね。ただ「ChatGPTとどう違うの?」「名前は知っているけど、実際何ができるの?」という方がほとんどではないかと思います。
正直、私も最初はそうでした。ChatGPTもGeminiもClaudeも、全部「AIに質問する」ものだと思っていたので、エージェントと言われてもピンとこなかった。
で、一つひとつの単語をつながりで理解していくと、急に全体像が見えてくる瞬間があります。今日はそのための記事です。
AIエージェントとは何か。普通のAIチャットとどう違うのか。そしてClaudeを使うと実際どんな形で動かせるのか。弊社の実体験も交えながら、順を追って解説します。
普通のAIチャットとエージェントの違い
まずここからです。
ChatGPTやClaude、Geminiのチャット画面を思い浮かべてください。「この文章を要約して」と頼むと、要約して返してくれる。それで1回の会話は終わりです。
これが「普通のAIチャット」の動き方です。1つ質問する→1つ返ってくる。それで終わり。
AIエージェントは違います。「〇〇という目標を達成して」とゴールを伝えると、AIが自分でタスクを分解し、順番に実行し、結果を評価して、うまくいかなければ修正する。これを繰り返しながら、ゴールに向かって自律的に動き続けます。
ひとことで言うと、「1回指示したら、あとは勝手に動く」のがエージェントの特徴です。

エージェントの動き方(5ステップのループ)
では実際に、エージェントの内側でどういうことが起きているのか。
弊社がClaudeで作っているエージェントも、基本はこの5ステップのループで動いています。
- 知覚:情報を受け取る(指示・データ・検索結果など)
- 思考:どう動けばゴールに近づくかを判断する
- 行動:ファイルを作ったり、検索したり、別のAIに頼んだりする
- 評価:結果がOKかどうかを自分で確認する
- ループ or 完了:足りなければ①に戻る。十分なら終わる
人間で言えば「見る→考える→やる→振り返る→繰り返す」です。
普通のAIチャットが②で終わるのに対し、エージェントは③④⑤があります。この「自分で実行して評価して繰り返す」の部分が、エージェントをただの質問応答と分けているポイントです。
Claudeでこれを動かすと、たとえば「競合調査をして、ポイントを整理して、レポートにまとめて」というループを、人間が張り付かなくても進めてくれます。
複数のエージェントで組織化する(マルチエージェント)
1体のエージェントでも十分便利ですが、弊社で今やっているのはさらにその先、複数のエージェントを役割分担させるマルチエージェントの構成です。
人間の組織と同じ発想です。
1人で何でもやる社員(シングルエージェント)より、リサーチ担当・分析担当・ライティング担当に分けたチーム(マルチエージェント)のほうが、複雑な仕事を高い品質でこなせます。「書く人に全部任せる」より「調べる人・まとめる人・書く人」を分けたほうが、それぞれが得意なことに集中できる。AIも同じです。
弊社では今、こうした役割ごとに分かれたAIを複数、部署のように組織化してClaudeで運用しています。何をどのAIに任せているかの全体像は、弊社がAIに任せている仕事の全体像でまとめています。
マルチエージェントを階層化する
マルチエージェントの構成をもう少し詳しく見ると、人間の会社組織と同じ「階層」になっています。
- ユーザー(あなた)がゴールを伝える
- ボス役(CEO)のエージェントがタスクに分解して振り分ける
- 管理職(マネージャー)が各担当を束ねる
- 実行部隊(部下A・B・C)がリサーチ・分析・ライティングをそれぞれ担当する
これが全部自動で動くので、「競合リサーチから記事の下書きまで」を、あなたが最初にゴールを伝えるだけで進めてくれます。
Claudeでは、このボス役のエージェントが指揮をとって複数のAIを動かす仕組みを「オーケストレーション」と呼びます。弊社では、Claude Codeを使ってこのオーケストレーションを実際に構築・運用しています。
組織をどう組むか、どの部署に何を任せるかは、会社まるごとAI組織にした話で弊社の実例を公開しています。
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整理するとこういうことです。
- 普通のAIチャット:1質問→1回答で終わり。毎回人間が指示する
- AIエージェント:ゴールを伝えると自分でタスク分解→実行→評価→繰り返す
- マルチエージェント:複数のAIを役割分担させて連携させる
- Claude(Claude Code):このエージェント、マルチエージェントを実際に構築・運用できるツール
AIエージェントはまだ発展途上ですが、急速に使いやすくなってきています。「1回ずつ指示を出すAI」と「自律的に動くAI」では、設計の考え方がまるで違います。今のうちに仕組みを理解しておくと、使いどころが格段に広がります。
実際の作り方・具体的な手順は、AIエージェントの作り方に詳しくまとめています。
FAQ
Q. ChatGPTとAIエージェントは何が違うの?
A. ChatGPTも「AIエージェントとして動かす」ことはできますが、一般的なChatGPTの使い方(チャット画面で質問する)は、1回の質問に1回答えて終わりです。AIエージェントはゴールを与えると自分でタスクを分解・実行・評価・繰り返しを行います。「使い方のモード」が違う、と考えると整理しやすいです。
Q. ClaudeでAIエージェントは作れますか?
A. 作れます。Claude Code(Claudeの有料プランで使えるツール)を使うと、非エンジニアでも日本語で指示を書くだけでエージェントを構築できます。弊社でも複数のAIを役割に分けて組織化したマルチエージェントをClaude Codeで運用中です。具体的な作り方の手順はこちらの記事にまとめています。
Q. 今すぐ使えますか?
A. Claudeのproプラン(月20ドル)からClaude Codeを使い始められます。ただし、エージェントを「作る」段階には、最低限「何をやらせたいか」を言葉で書き出す作業が必要です。ツールより先に、自社の業務整理が第一歩になります。
Q. 経営者として、今から何を準備しておくべきですか?
A. まず「自分の仕事の中で、繰り返し発生している定型的な作業は何か」を書き出してみてください。エージェントが得意なのは、ゴールが明確で、手順がある程度決まっていて、繰り返し発生するものです。そこから任せる仕事を1つ選んで試してみるのが、いちばん失敗しにくい始め方です。


