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AI導入に必要なのは「業務フロー」という地味に重要な話

AI導入に必要なのは「業務フロー」という地味に重要な話

代表の後藤です。

最近、「AI使えば効率化!」みたいなSNS投稿などをよく見かけませんか?

これはもちろん正解ではあるのですが、本質的ではないるケースが多いです。

どういうこと?と思うかもしれませんが、基本的に「業務効率化」はAIを使わず実現できるケースが多々あります。

では、その一般的な業務効率化はどのような進め方で始めるのか?

答えはシンプルで、業務フローを作ることです。

私はコンサルティングファームに在籍していたので、業務フローは基本中の基本ですし、とにかく重要なことを理解しています。

しかし、「AIでなんでもできる!」のようなAI先行で話を進める方があまりにも多く、中小企業の業務が逆に混乱してしまうのではないか?と少し心配な気持ちです。

なので、今回は、業務フローとは何か、なぜAI内製化に必要なのか、そして実際にどう使うのかをお伝えします。

そもそも業務フローとは?

業務フローとは、仕事の流れを「見える化」したものです。

誰が」「何を」「どの順番で」やっているかを図や表にまとめたもの。それだけです。

例えば、皆さんの会社でお客様から問い合わせが来た時、どうしていますか?

頭の中ではなんとなく分かっていても、「すべての作業を書いてください」と言われると、意外と書けないのではないでしょうか?

なぜなら、業務の流れが属人化しているから。

「Aさんはこうやっている」、「Bさんはちょっと違うやり方をしている」など、メンバーがふわっと作業をしているが、結果的に回っているので問題視されていない。

ここが落とし穴です。

具体例「問い合わせ対応」の業務フロー

例えば、よくある「お客様からの問い合わせ対応」を業務フローにすると、こうなります。

ステップ1:問い合わせの受付

  • お客様からメール or 電話で「問い合わせ」が来る
  • 担当者がメールを確認(1日2〜3回)
  • 内容を読んで、対応が必要かどうか判断

ステップ2:対応内容の確認

  • 過去の「対応履歴」を確認
  • 回答に必要な情報を社内で確認(営業に聞く、在庫を確認する等)
  • 上司に承認を取る

ステップ3:回答の作成・送信

  • 回答メールを作成
  • 上司に確認してもらう(必要な場合)
  • お客様に送信

ステップ4:記録

  • 対応内容をExcelや管理表に記録
  • 次回以降の参考にする

書き出すと「当たり前じゃん」と思いますよね?

でも、この「当たり前」を書き出したことがある会社は、意外と少ないです。

そして、書き出してみると気づくことがあります。

ステップ2の「過去の対応履歴確認」に毎回30分くらいかかっているな

ステップ3の「回答メール」、毎回似たような内容を1から書いているな

ステップ4の「記録」、正直やっていない人もいるな

こういう「ボトルネック」が見えてくるのが、業務フローの最大の価値です。

なぜAI導入に業務フローが必要なのか

ここが今回の本題です。

AIを導入しようとして、なかなか上手くいかない会社には、共通点があります。

「どの業務にAIを入れるのか」が、曖昧なまま着手している。

「とりあえず世間がAIを使っているから、うちも導入しよう」だと、自社業務にとって一番有効な活用方法が分からない。

それに、いまかなり話題になっているClaude Codeでも、自社の業務フローが理解できていなければ、結局「自動化」は叶わずに終わってしまう。

逆に、自社の業務フローが可視化できていれば、どのステップにAIを入れると効果が大きいかが一目で分かる

これが大きな違いです。

実際にAI活用すると?

先ほど例における「4ステップ」にAIを当てはめてみます。

ステップ1:問い合わせの受付 → AIで「自動分類」

  • メールの内容をAIが読み取り、「見積もり依頼」「クレーム」「一般的な質問」等に自動で分類
  • 緊急度が高いものは担当者に即通知

→効果:1日何度も行っていたメールチェックが不要に。見落としもゼロになる

ステップ2:対応内容の確認 → AIが「過去履歴を検索」

  • 「このお客様との過去のやり取りを教えて」とAIに聞くだけ
  • 担当者はExcelを開いて検索する必要がない

→効果:毎回30分かかっていた検索作業が数秒に

ステップ3:回答の作成・送信 → AIが「下書きを生成」

  • 問い合わせ内容と過去履歴をもとに、AIが回答メールの「下書きを自動作成」
  • 担当者は内容を確認して、必要があれば修正して送信するだけ

→効果:メール作成時間が1/3以下に。品質も安定する

ステップ4:記録 → AIが「自動記録」

  • 対応内容をAIが自動で「管理表に記録」
  • 担当者が手動で記録する必要がない

→効果:記録漏れがゼロに。「やっていない人」問題が解消

どうでしょうか。

業務フローがあると、「どこにAIを入れると効果が大きいか」が具体的に見えるんです。

さらにもう一つ気づきましたよね?

1つ1つの効率化が重なれば、どれだけの工数削減になるのか。

この削減した時間を使って、営業活動の時間を増やすこともできるし、前から始めたかった新規事業ができるかもしれない。

ただ単にコストを削減するだけでなく、攻めの経営に転じることができる。効果は大きいはずです。

業務フローの作り方(シンプルな3ステップ)

「じゃあうちも業務フローを作ろう」と思った方へ。

難しく考える必要はありません。3ステップで十分です。

①対象業務を1つ選ぶ

貴社の数ある業務の中で、まずは1つだけ選んでください。全部やるのは困難です。

選ぶ基準は「毎日やっている & 時間がかかっている業務」。例えば、

  • 問い合わせ対応
  • 見積書/契約書の作成
  • 日報・週報の作成
  • 請求書の処理
  • 採用応募者への返信

②手順を書き出す(箇条書き)

その業務を「朝一番から終わるまで」の順番で箇条書きにしてください。

「誰が」「なにを」「どの順番で」やっているのか。繰り返しですが内容はこれです。

フォーマットは「エクセル」がおススメ(オブジェクトの図形と線で繋げられるので、自由度が高い)

大事なのは実際にやっている手順を書くこと。マニュアル通りではなく、現場の実態です。

③各ステップに「時間」と「困っていること」を書き加える

  • このステップに何分くらいかかるのか
  • ここで困っていること面倒なことは何か

これだけです。

もし作り方が分からなければAIに作ってもらって下さい。「業務フローを作って」と依頼するだけなのでそこまで難しくはありません。

ただし、「その業務フローを言語化」できないと、結局AIに頼っても正しいフローが作れないので、まずはメンバーで作成してみるのをおすすめします。

作成後、AIにこれで問題ないかレビューしてもらってください。

ここまでできれば、「どこにAIを入れるべきか」は自ずと見えてきます。

時間がかかっているステップ、困っているステップ。そこがAI導入のポイントです。

まとめ

AI導入がうまくいかない原因の多くは、「業務フローがない」ことです。

  • まず、自社の「業務を見える化」する
  • どこに「時間がかかっている」のか、「困っている」のかを明確にする
  • そこに「AIを当てはめる

この順番を飛ばして「とりあえずAI導入」は、なかなか難しいものがあります。

まずは着手するタイミングで、業務フローを作成し、業務を理解することを強くおすすめします。

「業務フローの作り方がわからない」「作ったけど、どこにAIを入れるべきか判断できない」という方は、お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら:https://www.i-gs.co.jp/contact

よくある質問

Q. 業務フローを作るのにどのくらい時間がかかる?

A. 1つの業務であれば30分〜1時間で作れます。完璧を目指す必要はありません。

Q. 業務フローは誰が作るべき?

A. 実際にその業務をやっている担当者と、経営者(マネージャー)が一緒に作るのがベストです。現場の実態と経営判断の両方が必要です。

Q. 業務フローを作った後、AI導入はどう進める?

A. 業務フローの中で「時間がかかっている」「困っている」ステップを特定し、そこからAIを1つずつ導入していきます。

Q. 小さい会社でも業務フローは必要?

A. むしろ小さい会社ほど必要です。属人化が進みやすく、人が抜けた時のリスクが大きいからです。

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