
この記事の内容を、御社の業務で仕組みにする相談(30分・無料)→

この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
おはようございます。代表の後藤です。
以前、弊社が「AI社員」チームをClaude Codeで作った話を書きました。
すると、ありがたいことに「どうやって1人を何人にも増やすんですか?」という質問をよくいただくようになりました。
確かに、「実在しているモノ」ではなく、抽象的な概念なのでイメージしづらいと思います。
また、一般的なAIの使われ方として、「1人のAIに全部やらせようとする」という方法がありますが、だいたいパンクしてしまいます。
で、その改善策としてお伝えしたいのが、今回の主役「サブエージェント」という仕組みです。
この記事では、
・サブエージェントとは何か
・なぜ専門AI部下を量産できるのか
・非エンジニアでも作れる手順
までお話しします。
※本記事は全3回シリーズ「1人社長のAIチームの作り方」の第1回です。
(①サブエージェント → ②エージェントチーム → ③オーケストレーション)
先に結論「サブエージェントとは何か、どう作るか」
サブエージェントとは、
Claude CodeのメインのAIが、調査やレビューのような決まった役割の仕事を任せるために呼び出す、専門のAI
のことです。
作り方は、役割と「いつ呼ぶか」を書いた文章ファイルを「.claude/agents/」というフォルダに1枚置くだけで、呼び出すときは「〇〇担当に調べさせて」と名前で頼みます。
そもそもサブエージェントとは?
普段、私がClaude Codeに話しかける相手が「メインのAI」だとすると、
サブエージェントはその横に控えている専門スタッフ
のイメージです。
「この調査やっといて」とメインのAIに頼むと、メインのAIが調査担当のサブエージェントを呼び出して、作業をやらせて、結果だけ受け取ってくる。
作らなくても、Claude Codeには最初から入っている担当があります。たとえば、ファイルの中身を調べて回る「Explore」は、必要なときにClaudeが自動で呼び出します。
ポイントは、サブエージェントが「自分専用の頭脳」を持っていることです。
具体的には、サブエージェントは1人ひとりが独立した作業スペース(自分専用の頭=コンテキストウィンドウ)を持ち、そこで使っていいツールや、担当させるAIモデルを設定でそれぞれ絞り込めます。だから部下ごとに「できること」と「頭の良さ」を分けて割り振れるのです。
なぜ「1人に全部」ではダメなのか
最初、私もメインのAI1人に全部頼んでいました。でも、こうなります。
- 頭がいっぱいになって、精度が落ちる
AIには「一度に覚えていられる量に限界」があります。
記事執筆の指示、経理のルール、SNSの方針を全部1つの頭に詰め込むと、途中で前半を忘れたり、別の仕事の文体が混ざったりする。
- 専門性が薄まる
「なんでもできる人」は「広く浅くになりがち」です。
SEOならSEOの判断基準、経理なら経理のルールに集中させたほうが、アウトプットの質が上がります。
そこでサブエージェントの出番です。
役割ごとに別々の頭を用意して、その仕事だけに集中させる。これが「専門AI部下」の正体です。
AIコンサルティング
この記事の仕組みを、
サブエージェントの作り方(非エンジニアでもできる)
「仕組みはわかったけど、難しそう」と思いますよね。
ですが、意外とシンプルです。
弊社が使っているClaude Codeでは、専用のフォルダに「職務記述書を1枚置くだけ」で、サブエージェントが1人できあがります。プログラミングは要りません。中身はただのテキストです。
- 自分で書かなくても、Claude Codeに「調査担当のサブエージェントを作って」と頼めば、Claudeがファイルを作ってくれます
- 最初の1人を作ったときだけ、Claude Codeを一度終了して開き直す。2人目以降は、開き直さなくても数秒で反映されます
- 担当を確実に使いたいときは、入力欄に「@」を打ち、出てきた担当の名前を選んでから頼む。この方法なら指定した担当が必ず動きます
手で書く場合は、たとえば「SEO調査担当」のサブエージェントは、こんな感じです。
---
name: seo-researcher
description: 検索順位やキーワードを調べるときに使う
---
あなたはIGSのSEO調査担当です。
## 役割
- 検索順位の分析 / キーワード調査
## 使うツール
- Google Search Console / GA4
## 判断の方針
- 検索ボリュームより「検索意図」を優先する
## やってはいけないこと
- 確証のない数字を、事実として書かない上の数行(descriptionなど)が「この部下は何が得意で、いつ呼ぶか」の名札。
その下が「どう仕事してほしいか」の指示書です。
これを保存しておくと、メインのAIが「お、これはSEOの仕事だな」と判断して、自動でこの担当を呼び出してくれます。もちろん「SEO担当に調べさせて」と名指しすることもできます。
書き方のコツは、会社全体のルールを書くCLAUDE.mdと同じで、手順の丸暗記ではなく「方向性」を書くこと。「こういう方針で動いて」と伝えておけば、状況に応じて柔軟に判断してくれます。
「並列」で動かせる。これが量産の本当のうまみ
サブエージェントの一番おいしいところは、複数を同時に動かせることです。
人間なら、1人の部下に5件の調査を頼んだら、1件ずつ順番にやるしかありません。でもサブエージェントなら、調査担当を5人同時に立ち上げて、5件を一斉に進められる。
弊社では実際に、自社サイト群の事実チェックを「複数のサブエージェントに同時に分担」させています。1サイトずつ順番に見ていたら何時間もかかるところが、並行で走らせると一気に終わる。しかも各担当が別々の頭なので、混ざらない。
この「同時並行」が効くので、1人社長でも"チームで動いている"感覚が出ます。
「社員を雇わずに、忙しい時だけ専門スタッフを何人も立ち上げて、終わったら解散する」
こういう働き方ができます。
複数のAIに自動で仕事を任せる例は、1人社長がClaude Code × MCPで業務を自動化している話でも紹介しています。
やってみてわかった3つのコツ
1. 最初は1人から
いきなり何人も作ろうとすると挫折します。
まずは一番手間のかかっている作業を1つ選んで、その担当を1人だけ作る。うまくいったら2人目、と増やしていくのが結局いちばん早いです。弊社も最初は数人から始めました。
2. 「やらないこと」を書くと事故が減る
「やってください」より「やらないでください」のほうが効きます。
「確証のない数字を書かない」「勝手にファイルを消さない」と書いておくと、暴走しにくくなります。
3. 最終チェックは人間がやる
サブエージェントは優秀ですが、最終判断は必ず人間にしています。
AIが8割やって、人間が2割で仕上げる。今のところ、このバランスが一番うまく回っています。
弊社の担当の設定と、つまずいた所
弊社の27名は、全員がサブエージェントのファイルです。
使えるツールとモデルは、仕事に合わせて分けています。
- 使えるツール:
セキュリティの点検役には、ファイルを読むツールだけ渡していて、書き換えられません - AIの種類(モデル)の内訳:
- opus(高性能):コードや記事の点検、執筆、戦略など10名
- haiku(軽い):問い合わせ対応と記録の整理の2名
- sonnet(中間):残りの15名
- 説明文:
役割が重ならないよう、コードの確認役の説明に「セキュリティの点検は別の担当」と書いて、境目を決めています
つまずいた所は2つです。
- 2026年9月5日、担当(AI)が「そのツールは使えない」と判断して、仕事を進められなかった例が1日で3件ありました。担当には、渡したツールしか見えないためです。ツールを絞るときは、使わせたいものを漏らさず渡す必要があります
- 2026年8月10日、ファイルを直したのに「変更していない」と報告された例がありました。報告は担当が最後に確かめた時点の話なので、受け取ったら実際のファイルを見て確かめています
サブエージェントを使うのに必要なもの
- Claude Code:Claudeの有料プラン(Proプランなら20ドル=約3,200円/月)で使えます
- 任せたい仕事の言語化:何を、どんな基準でやってほしいかを整理する
これだけです。
まとめ
サブエージェントは、メインのAIが呼び出す「専門の部下」です。役割ごとに別々の頭を持たせて、必要なときに何人も並列で動かせる。だから1人社長でも、AI社員を"量産"できます。
弊社の27名のAIチームも、最初の1人から始まって、サブエージェントを増やしながら今の形になりました。まずは一番手間のかかる仕事を1つ、AIの専門部下に任せてみてください。
サブエージェントやAIチームの作り方で迷っている方は、お気軽にご相談ください。弊社の実体験をベースに、あなたの業務に合った形を一緒に考えます。
よくある質問
Q. サブエージェントとは何ですか?
A. Claude CodeのメインのAIが、調査やレビューのような決まった役割の仕事を任せるために呼び出す、専門のAIです。1人ひとりが自分専用の作業スペースを持つので、仕事が混ざりません。
Q. サブエージェントを使うメリットは何ですか?
A. 役割ごとに別々の頭を用意して、その仕事だけに集中させられるので、1人に全部頼むときのように精度が落ちません。専門の担当ごとに使えるツールとAIモデルも絞れます。
Q. サブエージェントの作り方は?
A. Claude Codeに「調査担当のサブエージェントを作って」と頼むだけです。担当のファイルはClaudeが作ってくれます。自分で書く場合は、役割と「いつ呼ぶか」を書いた文章ファイルを「.claude/agents/」というフォルダに1枚置きます。
Q. サブエージェントは並列で動かせますか?費用は高くなりますか?
A. 動かせます。調査担当を5人同時に立ち上げて、5件の調査を一斉に進められます。定額プランなら料金も増えません。
Q. サブエージェントはどうやって呼び出す?
A. 仕事に合う担当を、メインのAIが自動で呼びます。確実に使いたいときは、入力欄に「@」を打ち、出てきた担当の名前を選んでから頼みます。「SEO担当に調べさせて」と名前で頼むこともできます。







