

代表の後藤です。
先日、ふとしたきっかけがあり、弊社の無料診断ツール「サイト採点くん」にて構造化データについての調査を行いました。
構造化データというのは、簡単に言うと
AIや検索エンジン向けにページの中身を伝える「名札」
のようなものです。
- この文字列は「会社名」です
- この情報はFAQです
といったような情報を、人間が見るページの裏側に付けておく仕組みです。
・葬儀
・ブライダル
・学習塾
・保育
・飲食(ミシュランの星付き店)
・不動産仲介
・銀行
・フィットネス
の8業種・各業界を代表する企業115社のトップページを対象に、この構造化データが入っているかどうかを調べました(測定に成功したのは105社)。
結果から言います。
構造化データを設置していたのは、105社中35社。
33.3%でした。
3社に1社です。しかも、
FAQページ用の構造化データ(FAQPage)を入れていた企業は、105社中0社でした。
これが、今回の調査で一番驚いた数字です。
調べたのは、それぞれの業界の「顔」にあたる企業
この数字に意味を持たせるには、「どんな会社を調べたか」が大事だと思っています。
恣意的に「良さそうな会社」を選ぶと調査として意味がないので、選定基準を先に決めました。
- 上場企業はEDINET・IR情報から選定
- 飲食店は「ミシュランガイド東京2026」の星付き店から選定
- 不動産仲介は不動産流通推進センターの統計から選定
- 銀行は全国銀行協会の会員一覧から選定
つまり、それぞれの業界を代表する企業を、機械的な基準で選んでいます。
ちなみにサイト採点くんは、SEOとAI検索の両方を1回で診断できるツールとして弊社が自社開発したもので、今回はその仕組みを使って115社分を測定しました。
調査の詳細やパネル企業の一覧は、調査ページで公開しています。
業種別に見ると、意外な会社ほど進んでいた
業種別の内訳がこちらです。
業種 | 対応率 | 内訳 |
|---|---|---|
葬儀 | 66.7% | 4/6社 |
ブライダル | 50.0% | 2/4社 |
学習塾 | 44.4% | 4/9社 |
保育 | 42.9% | 3/7社 |
飲食(ミシュラン星付き) | 30.3% | 10/33社 |
不動産仲介 | 28.6% | 4/14社 |
銀行 | 25.9% | 7/27社 |
フィットネス | 20.0% | 1/5社 |
正直、この並びは予想と違いました。てっきりデジタルに力を入れている銀行やフィットネス業界が上位に来ると思っていたら、逆でした。銀行は27社中7社で25.9%、ミシュランの星付き飲食店でも33社中10社で30.3%です。
一方で葬儀業界は6社中4社で66.7%と、今回の調査で一番高い数字でした。サンプル数が小さいので「傾向」として見る必要はありますが、意外な結果です。
構造化データを入れている会社の中身とは
設置していた35社の中身も見てみると、内訳が偏っていました。
多かったのは、WebSite(サイト自体の情報)が22件、Organization(会社情報)が20件、BreadcrumbList(パンくずリスト)が18件です。
いわば、会社の「名刺」にあたる情報ばかりでした。先ほどのFAQPageもそうですが、記事の内容を伝えるArticleなど、コンテンツそのものをAIに伝える構造化データは、ほとんど入っていませんでした。
「会社があること」は伝えているけれど、「何を書いているか」はまだ伝えられていない、という状態です。
本調査の限界
恣意的に条件を寄せてはいませんが、限界を先に書いておきます。
- 測定したのはトップページのみで、下層ページは対象外です
- 対象は各業界の大手・代表企業で、日本企業全体の代表値ではありません
- 業種によってはサンプル数が小さく、「傾向」として見る必要があります(葬儀6社・ブライダル4社・フィットネス5社など)
- 今回わかるのは「構造化データを設置しているかどうか」で、実際にAIがどれだけそのサイトを引用しているか、までは調べていません
このあたりを正直に書いておかないと、調査として片手落ちだと思っています。
AI活用や業務改善について、お気軽にご相談ください
無料で相談する中小企業にとってはむしろチャンスだと思う
以前弊社では、中小企業89社を対象にした「中小企業89社のサイト、AI検索(LLMO)対応は"半分だけ"だった」という調査もやっています。あちらは中小企業全体のLLMO対応を見た調査で、今回は各業界の代表企業を、構造化データという1つの指標で見た、別の調査です。
2つを合わせて見えてくるのは、「大手だから対応できている訳ではない」ということです。銀行が25.9%、ミシュランの星付き店でも30.3%。中小企業だから遅れているのではなく、業界を代表するような会社でも、まだこの水準でした。
つまり、今から取り組めば、まだ十分に間に合うということです。
自分のサイトに構造化データが入っているかどうかは、サイト採点くんで30秒ほどで無料診断できます。気になる方は一度覗いてみてください。
なお、今回の調査データはCC BY 4.0ライセンスで公開していて、出典を明記すればCSVでのダウンロードも含めて自由に使えます。詳しくは調査ページをご覧ください。
自社のサイトが構造化データに対応できているか気になる方は、お気軽にご相談ください。弊社の実際の調査データをもとに、一緒に状況を整理します。
FAQ
Q. 構造化データが無いと、AIの検索結果に出なくなりますか?
A. 無いからといって即座に表示されなくなるわけではありません。ただし、AIがページの内容を正確に理解する手がかりが減るため、あった方が有利だと考えられています。
Q. 自分のサイトに構造化データがあるか確認する方法は?
A. サイト採点くんで自分のサイトのURLを入力すれば、構造化データの有無を含めて30秒ほどで無料診断できます。
Q. 構造化データを入れるのに費用はかかりますか?
A. ページの規模やCMSの種類によります。WordPressなど一部のCMSはプラグインで比較的簡単に設置できますが、独自システムの場合は開発が必要になることもあります。まずは今の状態を確認してから検討するのがおすすめです。
Q. 今回の調査データはそのまま使ってもいいですか?
A. CC BY 4.0ライセンスで公開しているので、出典を明記していただければCSVデータも含めて自由に引用・利用いただけます。


