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【10月14日更新】中小企業のAI社内共有のやり方~チーム共有と「野良AI」対策~

【10月14日更新】中小企業のAI社内共有のやり方~チーム共有と「野良AI」対策~

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後藤佑輔

この記事の著者

後藤 佑輔

IGS代表

大和証券、アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeと共に、一部Meta公式APIを使用した6つのWebサイトの開発・運用から、SNS投稿の完全自動化、バックオフィス自動化などを一人で行う。開始9か月で検索からの訪問は累計1万クリックを超え、「Claude AIエージェント 作り方」ではGoogle検索1位を獲得した。

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こんにちは、代表の後藤です。

最近、AIの話題が増えているおかげか、

AIを社内で使えるようにしたいんだけど、どうすればよい?どんな方法があるの?

という質問をいただくことがかなり多くなりました。これは本当に良いことだなと思っています。

少し私の考えをさせていただきます。

まず、個人的には「無駄な作業」というのは根絶したほうが良いと思っています。

私の性格が「イケイケどんどんではない」というパーソナルな面もあると思いますが、「ミスの温床」になりますし、何より「情報漏洩などのセキュリティ事案」につながる恐れがある。

また、AIの社内活用はまだ皆さん取り組んだばかりではないですか?

それであれば、初期にルール化を絶対に取り組むべきです。業務と同じで、始めてしまってから改善するのは時間がかかります。

前置きが長くなりましたが、これが私の想いです。

それでは解説していきます。

先に結論「まず全員が使うAIを1つに決め、入れてはいけない情報を決める」

最初にやることは、会社として使うAIを1つに決めることです。

ChatGPT・Gemini・Claudeのどれでも構わず、無料版から始められます。

そのうえで、入力してはいけない情報を決めます。

ルールは完璧な規程にせず、1枚の短いもので足ります。書く項目は、本文の「社内AI利用ルールの雛形」にまとめています。あわせて、誤って入力してしまったときの報告先も決めておくと、慌てずに済みます。

使ってよいアカウントもルールで決め、個人のアカウントで会社のデータを扱わないようにします。有料の法人プランは、段階を踏んで足りなくなってからで十分です。

こんな状態ではないですか?

これは少し大げさな例ですが、Aさんは自腹でChatGPT Plusを契約している。

Bさんは無料版のGeminiをたまに使っている。

社長はClaude Maxをガンガン使っている。

ここまでではなくとも、社員のメンバー全員が同じAIを使っていなかったり、ルールが統一されていない。

これ、私は「野良AI状態」と呼んでいるのですが、多くの中小企業がこうなっているのではないでしょうか。

ただし、この状態は結構なリスクがあります。

リスク1:セキュリティの問題

個人契約のAIツールに、会社の機密情報を入力している可能性があります。

個人プランだと入力データがAIの学習に使われるケースもあるので、これは防ぐ必要があります。

クライアント情報や社内の数字をそのまま入力していたら、情報漏洩のリスクになり得ます。

※少し文脈は変わりますが、最近「シャドーAI」という”会社に申請せず無断で使用しているAI”が問題視されています。理由としては、会社が問題を検知できないので、情報漏洩リスクなどが跳ね上がるからです。

リスク2:ナレッジが属人化する

例えば、Aさんが「カスタムGPT」や「プロンプトのテンプレート」を作ったとします。

これらの情報は、Aさん個人のアカウントに紐づいているので、他のメンバーは使えません。

Aさんが退職したら、そのナレッジは丸ごと消えます。

リスク3:コストが見えない

誰が何にいくら払っているか、会社として把握できていない。

経費精算で初めて「え、こんなに使ってたの?」となるパターンです。

ではどうすればいいのか。段階的にチーム化を進めるのがおすすめです。

①まずは全員に同じAIを触らせる

最初にやるべきは、「野良AI状態の解消」です。バラバラのツールを使っている状態を、まず1つに統一する。

「うちは全員ChatGPTで統一する」「Geminiで統一する」と決めるだけで十分です。

全員が同じAIを使っているだけで、「使い方を教え合える」「同じプロンプトを共有できる」「AIに入力していい情報のルールを統一できる」と、野良状態よりはるかにマシになります。

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②「使える人のノウハウ」をチームに共有する

全員がAIに触り始めると、次に起きるのがこの問題。

「Aさんのプロンプトかなり有効なので、メンバーにも共有したい」

よく使う指示文を1枚の文書にまとめて、社内の共有フォルダに置く方法なら、無料で始められます。

ClaudeのProjectsは、プロジェクト単位でナレッジやプロンプトをまとめて共有できます(共有はTeam・Enterpriseプランのみ)。

Projectsの共有のしかたです。

  1. 共有したいプロジェクトを開く
  2. プロジェクト名の右の共有ボタンから、組織の全員か招待した人だけを選ぶ

なお、ChatGPTのカスタムGPTは、2026年12月11日に廃止予定で、2026年10月26日以降は新しく作れなくなる予定です。

そのまま使える「社内AI利用ルール」の雛形(5項目)

ノウハウの共有を進める前に、全員が守る最低限のルールを1枚にしておくと、野良AI状態を防ぎやすくなります。弊社がAIに読ませているルールファイルの中から、会社の社内ルールに置き換えられる項目だけを抜き出し、雛形にしました。

1. 入力してはいけない情報(顧客の個人情報・パスワードやAPIキー・未公開の数字)
2. 使ってよいツールとアカウント(会社が決めた物だけ。個人アカウントで業務データを扱わない)
3. 外に出す前の確認(メール送信・投稿・契約書など外部に出る物は、人が確認してから)
4. 事実と推測を分ける(AIの答えの数字や出典は人が裏取りする。確信がない物は「推測」と書く)
5. 消さない・上書きしない(元データは残す。削除や上書きは人が判断する)

弊社ではAIが2つ(Claude CodeとCodex)に増えても、ルールは1枚のまま、両方に読ませています。直す場所が1か所で済みます。

この雛形をコピーして自社の言葉に直し、②のノウハウ共有と一緒に社内へ置いておく。まずはそれくらいで十分です。

③Google Workspace + Geminiで環境を整える

もう少し整った形でAIを全社展開したいなら、Google Workspaceが有力です。

2025年1月から、Google Workspaceの有料プランにGeminiが標準搭載されました。

アドオンを買わずに、Gmail、ドキュメント、スプレッドシートの中でAIが使えます(ドキュメントとスプレッドシートはBusiness Standard以上)。

すでにGoogle Workspaceを使っている会社なら、「全員がAIを使える環境」が手に入ります(プラン料金は少し上がりました)。

例えば、具体的にできるのは「Gmailで返信の下書きを自動生成」「ドキュメント内でAIに文章作成を手伝ってもらう」「スプレッドシートで関数やデータ分析をAIに任せる」「Meetでの議事録自動作成」など。

特にGoogle Workspaceとの一体感は他にはない強みです。

ただし注意点もあります。

Business Starterプラン(月額約7ドル/人)だとGeminiアプリで性能の高いモデルを使える回数が少なく、制限がかなりきつい。

AIをしっかり活用するならBusiness Standard以上が必要です。

④自社専用のツールを作ってしまう

ここまで来て、「うちの業務に特化したAIの使い方がしたい」と感じたら、次の選択肢は自社ツールの開発です。

で、ここからが私たちIGSならではの提案になります。

「全員にAIの契約をさせなくても、社内用ツールを1つ作れば解決する」という考え方です。

どういうことか?

例えば、「社内向けのAIチャットボット」を自社サイトやSlack/ChatWorkに設置する。

そうすれば、メンバーはブラウザやチャットツールからアクセスするだけでAIを使えます。

個別にAIの契約をする必要はありません。

AIを組み込んだ社内ツールを作る場合、契約が必要なのは「作る人」だけ。

使う人はただ完成したツールを使うだけです。

実際、私たちIGSでもこの方法で複数のツール(社内用)を開発しています。

例えば、自社HP上のAIチャットボット。

お客様からの問い合わせ対応を自動化しつつ、社内メンバーも情報検索に使えるようにしています。

他にも、ChatWorkの未返信管理ツールや、SNS提案書の自動生成ツールなど。

これらはすべて、利用者側はAIの契約不要で使えるツールです。

この方法の最大のメリットは、「自社の業務フローにフィットしたもの」が作れること。

既存のSaaSだと「60%は合うけど40%はフィットしない」みたいなことがありますが、自社開発ならその40%も解決できます。

⑤最終的に足りなければ、法人プランを検討する

ここまで段階的に進めてきて、それでも「チーム全体で高度にフル活用したい」「管理画面で全員の利用状況を一括管理したい」「セキュリティ要件が厳しい」となったら、いよいよ法人プランの出番です。

プラン

月額(1人・月払い/年払い)

最低人数

主な機能

ChatGPT Business

25ドル/20ドル

2名から

共有ワークスペース、入力データの学習除外がデフォルト、管理コンソールで利用状況を把握、カスタムGPTのチーム内共有(廃止予定)

Claude Team

25ドル/20ドル

2名から(2〜150名向け)

Projectsの共有、SSO、管理ツール

どちらのサービスでも、月払いなら5人で月額125ドル程度、10人なら250ドル程度です。年払いなら、1か月あたり5人で100ドル程度、10人なら200ドル程度になります(上に書いた1人あたりの料金から計算した目安です)。

自社は今どの段階?

整理するとこうなります。

  • 野良AI状態を解消したい:まず全員に同じAIを触らせる
  • ノウハウを展開したい:よく使う指示文を1枚にまとめて共有(Claude TeamならProjects)
  • 業務全体にAIを組み込みたい:Google Workspace + Gemini
  • 特定業務をまるごとAI化したい:自社専用ツール開発
  • 全員にフルスペックのAI環境を整えたい:ChatGPT Business / Claude Team

最後に

「全員にAIの契約をさせる」だけが正解ではありません。

本当に必要なのは「AIの恩恵を全員が受けられる仕組み」です。

その仕組みは一気に作る必要はなく、段階的に整えていけばいい。

しかも一気にコストをかける必要はありません。

「うちは今どの段階にいるのか」「次に何をすればいいか」が気になったら、お気軽にご相談ください。

雑談レベルで構いません。

お問い合わせはこちら:https://www.i-gs.co.jp/contact

よくある質問

Q. 「野良AI」とは?シャドーAIとの違いは?

A. 野良AIは、ルールがないまま、社員がバラバラにAIを使っている状態のことです。会社に申請せず無断で使うAIは「シャドーAI」と呼び、情報漏洩のリスクが高まります。

Q. AIを社内で共有するには、どんな方法がある?

A. 5つあります。全員に同じAIを使わせる、ClaudeのProjectsなどでノウハウを共有する、Google WorkspaceのGeminiを使う、自社専用ツールを作る、最後に法人プランを検討する、の順です。

Q. カスタムGPTでチームにノウハウを共有できる?

A. いいえ、今からはおすすめしません。2026年12月11日に廃止予定で、2026年10月26日以降は新しく作れなくなる予定です。代わりに、指示文を1枚の文書にして共有するか、ClaudeのProjects(Team・Enterpriseプラン)を使います。

Q. AIに入力してはいけない情報は?

A. 顧客の個人情報、パスワードやAPIキー、未公開の数字です。個人契約のAIは入力データが学習に使われるケースもあるため、会社の機密情報は入れない決まりを、1枚の短いルールにして全員に渡しておくと防げます。

Q. Google WorkspaceのAI(Gemini)は、追加料金なしで使える?

A. Gmail、ドキュメント、スプレッドシートの中で、追加料金なしでAIが使えます。ただしドキュメントとスプレッドシートはBusiness Standard以上で、Business Starterプラン(月額約7ドル/人)は、Geminiアプリで性能の高いモデルを使える回数が少ないです。

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後藤佑輔

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後藤 佑輔

IGS代表

大和証券、アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeと共に、一部Meta公式APIを使用した6つのWebサイトの開発・運用から、SNS投稿の完全自動化、バックオフィス自動化などを一人で行う。開始9か月で検索からの訪問は累計1万クリックを超え、「Claude AIエージェント 作り方」ではGoogle検索1位を獲得した。

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