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この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
こんにちは。代表の後藤です。
Claude Codeを使い始めたとき、とにかく思っていたことがあります。それは、
AIに仕事を任せるのが怖い
という思いでした。
- 「勝手にファイルを消されるんじゃないか」
- 「いつの間にか記事を公開されるんじゃないか」
- 「知らない間に課金されたりしないか」
このような不安を最初から解消しておくための仕組みが、今回紹介する「権限設定(permissions)」です。
そもそも権限設定とは?
ひとことで言うと、
「AIに"ここまでは自由に・ここからは確認・これは禁止"を最初に決めておく仕組み」
です。
「AIに任せて、勝手なことをされたら困る」という不安の多くは、この権限設定を最初に入れることで解消されます。禁止にしたものは物理的に実行できないし、確認にしたものは毎回あなたに聞いてきます。「信頼して任せる」というより、「はみ出せない仕組みの中で動いてもらう」という感覚です。
「許可・確認・禁止」の3段階
権限は、3段階で設定します。
- 許可(allow):確認なしでそのまま実行してよい
- 確認(ask):実行前に、毎回あなたに聞いてくる
- 禁止(deny):何があっても実行しない

ここで一つ大事なことがあります。禁止(deny)が最優先、ということです。
「許可したことと禁止したことが、かぶってしまった」という状況になったとき、禁止の方が勝ちます。つまり、何かを「禁止」に入れておけば、他の設定でうっかり「許可」に入れてしまっていても、禁止が物理的に上書きしてくれます。安全な方向に倒れる設計になっています。
弊社が実際にやっている設定
弊社では、「読み取り系の作業は許可にして、削除・公開に関わる操作は禁止に入れる」という方針でやっています。
許可にしているもの(確認なしで動いてよいもの)
- サイトのアクセス数を見る
- 記事の下書きを読む
- ファイルの内容を確認する
禁止にしているもの(どんな状況でも実行させないもの)
- 公開中の記事を削除する
- 記事を勝手に公開する
- ファイルを削除コマンドで消す
この3つは「絶対にやられたくない」操作です。削除・公開・課金に関わるものは、禁止リストに入れることで物理的にできない状態にしています。
実際の設定ファイルの禁止リストには、このほかに次のものも入れています。
- 記事の管理サービス(microCMS)の画像の削除
- Claudeの開発元へ意見を送る機能(頼んでいないのにAIが送る文面を作り始めたため、2026年10月6日に追加)
この設定を入れてから、「勝手にやられたら怖い」という感覚がかなり消えました。禁止リストに入っているものは、そもそも実行できないからです。非エンジニアの私でも、「許可するもの」と「禁止するもの」を言葉で整理するだけで設定できます。
AIコンサルティング
この記事の仕組みを、
hooksとの違い
「hooksと何が違うの?」とよく聞かれます。以前のhooksの記事を読んでくださった方も多いと思うので、ここで整理しておきます。
権限設定(permissions)は、Claude Code の標準機能として用意されている「許可リスト」です。「このツールは使ってよい」「このツールは禁止」という、いわば入口の通行許可証です。
hooksは、自分で書いたスクリプトを使って「操作の直前・直後に割り込んで、チェックや停止を行う」仕組みです。もっと細かい条件を自分で作れる、自作の検問と思ってください。
たとえば「秘密情報のファイルを表示しようとしたら止める」「削除コマンドを使おうとしたら警告を出す」というような、状況に応じた細かい制御は hooks で設定します。
弊社では両方を組み合わせています。権限設定で「大枠の禁止ライン」を引いて、hooks で「細かい条件の制御」を追加するという使い分けです。どちらかを選ぶ話ではなく、層を重ねるイメージです。
モード=普段の"確認の細かさ"も選べる
権限設定とは少し別の話として、「普段どのくらいの頻度でAIが確認してくるか」を決める「モード」という概念もあります。
今の初期設定は「自動モード(auto)」です。
毎回聞く代わりに、AIとは別のAIが実行前に中身をチェックします。
毎回自分で確認したい場合は、ターミナルでShiftキーを押しながらTabキーを押すと(アプリでは入力欄のモード選択から)「手動モード(Manual)」に切り替わります。手動モードでは、ファイルを読む系の作業は自動で進み、ファイルを書き換えたりコマンドを動かす時に確認が入ります。
全部の確認を飛ばすモード(bypass系)は本番環境では触らない方が無難です。ここは深追いせず、まずは初期設定のまま使ってみることをおすすめしています。確認の細かさは、使いながら少しずつ調整するくらいがちょうどいいです。
権限設定に必要なもの
難しそうに聞こえますが、必要なものは3つだけです。
1. Claude Code(有料プラン)
個人向けのProプランなら月20ドル(約3,200円)から使えます。
2. 設定ファイルに数行書くだけ(プログラミング不要)
権限設定は、settings.json というファイルに書きます。形式は決まっていますが、「○○を禁止にして」「○○は許可にして」と日本語でAIに頼めば、AIがこのファイルを書いてくれます。
3. 設定の確認は /permissions と打つだけ
今どんな許可・確認・禁止が設定されているかは、チャット画面で /permissions と打つと一覧で見られます。「今どんな権限になってるんだっけ」と確認したい時に使います。
やってみてわかったコツ
1. まず「絶対にやられたくないこと」を禁止に入れる
「どこから始めればいい?」と聞かれたら、迷わずこれです。削除・公開・課金に関係する操作を、最初に禁止リストに入れる。これだけで「勝手に取り返しのつかないことをされる」可能性がほぼなくなります。
2. 読み取り系の作業は許可にして「確認疲れ」を減らす
最初は何でも「確認(ask)」に入れたくなるんですが、読み取り系(ファイルを読む・情報を確認する)まで全部確認にしていると、AIが何かやるたびに「よいですか?」と来て、疲れます。
3. 迷ったものは「確認(ask)」に入れておく
「これは許可にすべきか、禁止にすべきか迷う」という操作は、とりあえず「確認」に入れておけば問題ありません。その操作が来るたびにAIが聞いてくるので、その時に判断できます。
FAQ
Q. Claude Codeの権限設定(permissions)とは何ですか?
A. AIに、操作ごとに「許可・確認・禁止」のどれで任せるかを決めておく仕組みです。禁止にした操作は実行されず、確認にした操作は毎回あなたに聞いてきます。
Q. 権限設定はどこで、どうやって設定しますか?
A. settings.json という設定ファイルに書きます。「○○を禁止にして」「○○は許可にして」と日本語でAIに頼めば、AIがファイルを書いてくれます。今どんな設定になっているかは、チャット欄で /permissions と打つと一覧で見られます。
Q. 許可と禁止がかぶったら、どちらが勝ちますか?
A. 禁止(deny)が勝ちます。許可に入れていても、禁止にも入っていれば実行されません。
Q. Claude Codeの権限モードとは何ですか?
A. 普段どのくらいの頻度でAIが確認してくるかを決める設定です。今の初期設定は「自動モード(auto)」で、毎回聞く代わりに、AIとは別のAIが実行前に中身をチェックします。
Q. 毎回の確認を減らすには、どうしますか?
A. ファイルを読む・情報を確認するといった読み取り系の操作を「許可」に入れておくと、確認の頻度がぐっと減ります。全部の確認を飛ばすモード(bypass系)は、本番環境では触らない方が無難です。
まとめ
権限設定は、AIに安心して仕事を任せるための「最初のひと手間」です。
許可・確認・禁止を決めておくだけで、「勝手なことをされるかもしれない」という不安がかなり消えます。禁止に入れたものは物理的に実行できませんし、確認に入れたものは必ず一度あなたに聞いてきます。
サブエージェント(誰に任せるか)、hooks(何を止めるか)、スキル(どんな手順でやるか)、そして権限設定(どこまで任せるか)。この4つを組み合わせていくと、「安心して仕事を任せられるAIチーム」が自分の会社専用に育っていきます。弊社のチームも、こうやって少しずつ形になってきました。
AIエージェントの作り方の記事では、このシリーズの出発点として「AI社員をどう作るか」を解説しています。あわせてご覧ください。
権限設定やAI社員チームの作り方で迷っている方は、お気軽にご相談ください。弊社の実体験をもとに、あなたの業務に合った形を一緒に考えます。







