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この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
こんにちは。代表の後藤です。
AI社員に仕事を任せていると、ある瞬間にふと気づきます。「なんか毎回同じ説明してないか?」と。
たとえばこのようなイメージ。
「ブログを書いて」と頼むたびに、「違う、私の文体は○○だったでしょ」「前回はURLの色を変えてくれていたのに今回はなぜ変えてくれないの」などなど、段取りを毎回同じように伝えている。
「今日のタスクを確認して」と頼むたびに、「メールだけじゃなくてチャットもお願い」「自社で運営しているサイトは今日問題ないんだっけ」など、毎朝同じことを言っている。
ただし、これって一度マニュアルにまとめておけば済む話です。
で、その「毎回のやること」を一まとめにして、「○○やって」というだけで「毎回同じ作業をしてくれる仕組み」が、今回紹介する「スキル(skills)」です。
先に結論「スキルは、作業の手順書を1枚置いておく仕組みです」
Claude Codeのスキル(skills)とは、
決まった作業の手順を「SKILL.md」という文章のファイルに書いておき、その作業の時だけClaudeに読ませる仕組み
です。
いつも読み込まれるCLAUDE.mdと違い、スキルは必要になった時にだけ中身が読み込まれます。
最小の作り方は、専用のフォルダにSKILL.mdを1枚置き、いつ使うかを書いた説明(description)と手順を書くだけです。
CLAUDE.md・サブエージェント・hooksとの違い
- CLAUDE.md:常に読む「就業規則」。会社全体のルールや方針を書く(詳しくはこちら)
- スキル:必要な時だけ開く「業務マニュアル」。決まった作業の手順を書く
- サブエージェント:別の頭に丸ごと任せる「専門の部下」。誰に任せるか、の話
- hooks:操作の前後で機械が止める「検問」。何を止めるか、の話(詳しくはこちら)
スキルの作り方(非エンジニアでもできる)
スキルを作る手順は、次の3つです。
- Claude Code(Claudeの有料プランで使えます)を開く
- 「ブログを書く時の手順をスキルにして」のように、日本語で頼む
- AIが書いた中身を読み、違う所を直してもらう
たとえば「ブログを書く」スキルなら、こんな感じです。
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name: blog-post
description: ブログ記事を書くときに使う。「記事書いて」「ブログ作って」と言われたら発動。
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# ブログ記事の作り方
## 手順
1. キーワードを調べる
2. 後藤の文体で本文を書く
3. アイキャッチ画像を作る
4. 下書きとして保存する(公開はしない)
## やってはいけないこと
- 確証のない数字を事実として書かない上の、線(---)で囲まれた数行が「名札」です。その下が「手順書」の本体。
この名札のうち、一番大事なのが description です。ここに「何をするスキルか」と「いつ使うか」をセットで具体的に書いておくと、AIが「今はこのスキルを使う場面だな」と自分で判断して、自動で開いてくれます。
SKILL.mdの置き場所と、手で呼び出す方法
SKILL.mdを置く場所は2種類あります。
- 個人用:どんな作業をしている時でも使えます
- プロジェクト用:そのフォルダで作業している時だけ使えます
実際の置き場所は次のとおりです。
個人用: ~/.claude/skills/スキル名/SKILL.md
プロジェクト用: .claude/skills/スキル名/SKILL.md呼び出し方も2通りあります。
descriptionに書いた場面に当てはまる言い方で話しかけると、AIが自分で判断して開きます。もう1つは、そのまま「/スキル名」と入力する方法です。この場合は場面が一致していなくても、その場で確実に呼び出せます。この「/スキル名」は、名札の「name」に書いた名前(書いていなければSKILL.mdを置いたフォルダの名前)になります。
SKILL.mdを保存したら、実際に話しかけて自動で開くか確認します。
AIコンサルティング
この記事の仕組みを、
たくさん作っても重くならない仕組み
「マニュアルを何十個も置いたら、AIが全部覚えてしまって重くなるのでは?」と思いますよね。私も最初そう心配しました。
AIが普段見ているのは、各スキルの「名札」(descriptionの1〜2行)だけです。中身の手順書は、その作業が実際に来た時に初めて開きます。
だからスキルは、10個でも20個でも置いておけます。普段の動作は軽いまま、その時に必要な1冊だけがしっかり働く。これが、安心してスキルを増やしていける理由です。
弊社で実際に使っているスキル
弊社では、毎朝・毎回くり返している定型業務を、片っ端からスキルにしています。一声かければ、あとは段取り通りに進む。いくつか紹介します。
- 朝のスタート:「おはよう」で発動。前日の作業ログを読んで、今日やることを提案してくれる
- ブログ作成:「ブログ書いて」で発動。キーワード調査から執筆、アイキャッチ画像、下書き保存まで、記事作りの段取りを一通り進める
- X投稿のネタ出し:「X投稿のネタ」で発動。その日の作業ログから、投稿の候補を出してくれる(実際の投稿まで可能)
どれも、以前は私が毎回口で説明していた手順です。一度マニュアル化したので、今は短い一言で動き出します。ちなみにこの記事も、「ブログ作成」スキルに沿って下書きまで進めてもらいました。
この記事を書いている2026年10月14日時点で、弊社のスキルの置き場所には、配布されている物も含めて52個のスキルがあります。
そのうち16個は、日報・本番への反映・セキュリティの点検のように、「/スキル名」と入力した時だけ動く設定です。
ブログ作成のスキルは、本体には工程の流れを書き、細かい執筆ルールは別のファイルに置いて、本体には重ねて書かない形にしています。公式でも、手順書の本体は500行以下にして、細かい資料は別のファイルに分けるよう勧めています。
やってみてわかったコツ
1. 最初は1個から
いきなりたくさん作ろうとすると、続きません。まずは、自分が一番くり返している作業を1つだけスキルにしてみる。弊社も「ブログ作成」の1個から始めました。1個でも「毎回の説明」が消えると、効果がはっきり分かります。
2. descriptionに「いつ使うか」を具体的に書く
「ブログを書くときに使う。『記事書いて』と言われたら発動」のように、使う場面とキーワードまで書いておくと、AIがちゃんと自分で呼んでくれる。ここが雑だと、せっかく作ったスキルが眠ったままになります。
3. CLAUDE.mdが「手順書っぽく」膨らんできたら、切り出すサイン
最初は全部CLAUDE.md(全体ルール)に書いていたのですが、だんだん「ブログはこう書く」「経理はこう処理する」と手順が増えて、ごちゃごちゃしてきました。全体ルールの中に特定の作業の手順が混ざってきたら、それはスキルに引っ越すサインです。
スキルを使うのに必要なもの
- Claude Code:Claudeの有料プラン(個人向けのProなら月20ドル=約3,200円)で使えます
- 任せたい仕事の言語化:何を、どういう手順でやってほしいかを言葉にする
まとめ
スキルは、Claude Codeの公式機能です。Anthropicの公式には「Agent Skills」という呼び方もありますが、中身は同じで、AIに持たせる"業務マニュアル"だと思っておけば大丈夫です。
サブエージェント(誰に任せるか)、hooks(何を止めるか)、そしてスキル(どんな手順でやるか)。この3つを組み合わせていくと、AI社員チームがどんどん「自分の会社専用」に育っていきます。弊社のチームも、こうやって少しずつ形になってきました。
スキルやAI社員チームの作り方で迷っている方は、お気軽にご相談ください。弊社の実体験をもとに、あなたの業務に合った形を一緒に考えます。
よくある質問
Q. Claude Codeのスキル(skills)とは何ですか?
A. 決まった作業の手順を「SKILL.md」という文章のファイルに書いておき、その作業の時だけClaudeに読ませる仕組みです。専用のフォルダにSKILL.mdを1枚置けば使えます。
Q. スキルは、CLAUDE.mdやサブエージェントと何が違いますか?
A. CLAUDE.mdはいつも読み込まれる全体のルール、SKILL.mdは必要になった時にだけ読み込まれる決まった作業の手順です。サブエージェントは仕事を丸ごと任せる「専門の部下」、hooksは操作の前後で機械が止める「検問」です。組み合わせて使うもので、どれか1つを選ぶ話ではありません。
Q. スキルは、どうやって作りますか? SKILL.mdはどこに置きますか?
A. Claude Codeに「ブログを書く時の手順をスキルにして」のように日本語で頼むと、AIが中身を書いてくれます。置き場所は、個人用が ~/.claude/skills/スキル名/SKILL.md、プロジェクト用が .claude/skills/スキル名/SKILL.md です。
Q. スキルをたくさん作ると、動作が重くなりませんか?
A. ほとんどなりません。AIが普段見ているのは各スキルの「名札」(1〜2行の説明)だけで、中身の手順書はその作業が来た時に開くからです。数が増えすぎると、あまり使わないスキルの名札の説明が省かれることがあるので、使わないスキルは整理しておくのが安心です。
Q. スキルで、どんな仕事を任せられますか?
A. 毎回同じ説明をしている作業を、短い一言で動かせるようになります。弊社では、朝のスタート(前日の作業ログから今日やることを提案)、ブログ作成、X投稿のネタ出しをスキルにしています。







