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この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
こんにちは。代表の後藤です。
普段、中小企業の社長と話していると、たいてい「採用が大変」だったり「人材不足」という話になります。規模も業種も違うのに、内容はだいたい同じです。
・ホームページを直す
・会社案内を作り直す
・SNSを始める
・見積の出し方を整理する
・AIを試す
どれもそこまで難易度が高い仕事ではありません。しかも、絶対にやった方がいいことも分かっている。それでも、半年前から着手できていない、などのケースが多い。
とにかく「やりたいこと」や「新しいアイディア」があっても進まない理由を聞くと、ここの返答もほぼ同じです。
新規事業やアイディアを形にできる人材がいない
もちろん、社内に優秀な人材はたくさんいると思いますが、優秀なので「既存業務に忙しい」ことが多い。
また、採用コストをかけて募集をすれば、応募自体は来ます。
それでも、優秀な人材の獲得は難しい。もはや、人手が足りないという話に収まらず、人を増やしてもあまり状態は変わらない、という話を耳にします。
では、そういった場合はどうするのか?
おそらく「外部に委託するケース」が多いと思いますが、そこには大きく4つの分類があります。
- 採用する
- 専門業者に外注する
- 代行サービスを使う
- 月額で実務を実行するパートナーを探す(業務委託)
この4つに優劣はありません。
今回は、上記「4つの分類」を見分ける方法を書きます。
その前に、「任せられる人がいない」という状態が実際には何なのかを整理します。
「右腕がいない」の正体
社長の「やりたいことができない状態」には、共通点があります。
1つは、やりたいことが「複数の領域をまたいでいる」点。
集客をやりたいと実行していたはずが、ホームページの文言の話になり、結局特定の人材では実行できず、AIで何とかできないか、という話に至る。
Web領域の一つながりの仕事なのに、これでは委託先が分かれてしまいます。
もう1つは、「やることが明確に決まっていない」点。
新規アイディアは、当然ですが「何をやるか」が決まっているケースは少なく、適切な担当を割り当てられません。まず「やりたいこと」という抽象的な概念を、ToDoベースに棚卸できる人材が少ないからです。
本来、人に依頼するなら、先に手順を書き出す必要があります。しかし、その時間が取れないので、結局は自分でやったほうが早い、という判断に戻ってしまうケースが多い。
そして3つ目に、「確認する相手がいない」ことです。
一人社長や、社員が数人の会社では、意思決定前に壁打ちをする相手が社内にいません。当然、取引先には話しにくく、家族には背景が伝わらない。判断が社長のなかで閉じたまま、時間だけが過ぎます。
「右腕がいない」というのは、単に「人手が足りない」という話ではなく、「アイディアを決定するところから実行まで」を一緒に持ってくれる相手がいない、という話です。
「仕事の任せ方」には4つの選択肢がある

それぞれ得意な場面が違います。
① 採用する
文字通り、新たな社員を迎え入れる形です。
会社のことを継続して覚えてもらえるのが最大の利点で、会社や業務の理解をもったうえで仕事を任せることができます。ただし、募集・面接・教育に時間がかかります。領域をまたいで動ける人材となると、母数がさらに小さくなります。
② 専門の業者に外注する
Webサイト制作会社、広告代理店、開発会社などに、範囲を決めて依頼する形です。
専門性と品質では、この形が強いです。前提として、何を作るか、何を載せるかが決まっている必要があります。なにをするのか決定する部分と、公開後にどう運用するかは、社長側の判断が残ります。
③ 代行サービスを使う
オンライン秘書や事務代行など、決まった作業を決まったやり方で処理してもらう形です。
手順がある定型業務ほど費用対効果が出ます。一方で、何をやるかを決めるところから始まる仕事や、判断が必要な仕事は、この形には乗りません。
④ 月額で実務を実行するパートナーを探す(業務委託)
範囲を細かく区切らず、「なにを実行するのか決める段階」から「公開・運用まで実行する」相手を、月額で確保する形です。領域をまたぐ仕事や、まだ決まっていない仕事を依頼できます。
弊社の「後藤、貸します。」はこの形です。稼働できる時間には上限があるため、③のような「大量の定型作業を回す用途」には向きません。
AIコンサルティング
この記事の仕組みを、
違いは3つの質問で見分ける
比べるときは、料金を比較するより、次の3つの違いを理解した方が早く判別できます。
① どこまでやるか
実際に「どこまで手を動かしてくれる」のか。
事前検討の段階から伴走してくれるのか、作って納品するまでなのか、公開して運用が回り始めるまでを見るのか。ここが曖昧なままだと、結局期待した価値提供がなかった、という事態になってしまいます。
② 「やること」が明確になっていなくても頼めるか
「何をやるかがまだ決まっていない状態」でも相談できるかどうか。
4つの差が一番大きく出るのがここです。
「専門の業者への外注」と「代行サービス」は、作るものや手順が決まっている前提で成り立っています。決まっていない状態で相談すると、まず要件を固めてください、と返答があると思います。その整理そのものが重い業務なので、結局は社長やその他メンバーが実行しなければならない。
「採用」と「月額のパートナー」は、何をやるかを決める段階から入れます。ただし「採用」の場合は、その人が会社を理解するまでの時間が別に必要です。
③ 作業終了後、こちらに何が残るか
例えば、「運用代行」を外注すれば、アカウントや投稿などの成果は残りやすいですが、社内にノウハウが残らないので、契約が終了すれば発信も止まります。
これは考え方の違いで、今後も続く仕事なら社内にノウハウが残る形、短期・単発の仕事なら残らない形で問題ありません。
どれを選ぶかの判断材料
上記3つの観点を踏まえると、選び方はある程度は絞れます。
採用が向いている場合
- その仕事が何年も続く見込みがある
- 業務量が読めていて、教育できる時間を確保できる
- 「会社の内側に詳しい人」が必要な仕事
専門の外注が向いている場合
- 作るものが決まっている(ホームページ、動画、システムなど)
- 品質の基準が明確で、完成形を先に定義できる
- 一度作れば、しばらく作り直さない類のもの
代行サービスが向いている場合
- 毎月同じ手順で発生する定型業務がまとまってある
- 手順書がすでにある、または短時間で書ける
- 判断が要らず、処理そのものが目的の仕事
月額で実務を実行するパートナー(業務委託)が向いている場合
- やることは決まっているのに、手が足りずに止まっている
- 仕事が領域をまたいでいて、専門の外注1社では収まらない
- 社長と直接やり取りができ、その場で方向を決められる
- AIを使いたいが、誰が手を動かすかで止まっている
また、月額費用だけでなく、費用対効果も考える必要があります。
専門の外注や代行サービスに頼む場合、何をやるかを決める、指示を出す、上がってきたものを確認して直す、という作業は社長に残ります。ここに月10時間かかっているなら、依頼してもその10時間は空きません。
だから見積もりを比べるときは、金額の横に「この依頼で自分の時間が月に何時間空くか」を書き足してください。金額をその時間で割れば、1時間あたりいくらで自分の時間を買っているかが出るので、形が違う相手同士でも比べられます。
見積を比べる際、月額費用のほか4つのポイント
右腕を外に頼む費用は、形によって条件がばらばらです。
金額だけを並べても、同じ物を比べていないことがよくあります。月額のほかに、見積書や契約書で次の4つを聞いておくと、形が違う相手でも並べて比べられます。
① 月に何時間動いてくれるのか
時間で決まる形か、成果物ごとに決まる形かを確認します。時間で決まる場合は、打ち合わせや連絡の時間が入っているかも聞いておきます。入っていないと、実際に手を動かす時間はその分だけ減ります。
② どの段階から入ってくれるのか
何をやるかを一緒に決めるところから入るのか、決まった仕事を受けるだけなのか。見積書に範囲が書かれていないと、あとから追加の費用の話になりやすいです。
③ 終わったあとにどんな成果物が残るのか
進め方と、判断した理由が記録として渡されるかを確認します。渡されないと、契約が終わった時点で仕事ごと止まります。
④ やめるときの条件
途中でやめられるか、前払いなら返金があるか、最低の契約期間があるか。頼む前に聞いておかないと、気づいたときには変えられません。
右腕を外注しないほうがいい会社
外に頼むのが合わない会社もあります。
次に当てはまるなら、別の形を先に考えたほうがいいです。
- 社内に、右腕を任せられる人がすでにいる会社:
その人に時間と決める権限を渡すほうが、会社のことが分かった状態で進みます - 意思決定が発生する業務が、あまり発生しない会社:
毎月同じ手順の作業だけなら、代行サービスで足ります - 会社の数字や取引先の情報を、社外の人に見せられない会社:
右腕は会社の中身を見ないと動けません - 頼みたいことが、勤怠や経費精算のような管理の仕事の会社:
経営の相談ではなく事務の仕事なので、代行サービスが合います。
外に頼んだあとに起きやすい3つのつまずき
どの形を選んでも、頼んだあとにつまずく所はだいたい決まっています。
① 期待していることが、言語化されていない
社長の頭の中では「ここまでやってくれるはず」と思っていても、相手に伝わっていないことがあります。上の3つの質問の①「どこまでやるか」を、最初の打ち合わせで認識合わせしておくと、ズレは小さくなります。
② 1人に任せすぎる
右腕役を1人に任せきりにすると、契約が終了したときなどに、仕事ごと止まります。
採用でも外部でも同じです。進め方と、判断した理由を社内に記録として残してもらう約束をしておきます。弊社がバックオフィスの仕組みづくりを引き受ける場合も、操作手順書の作成と担当者への引継ぎまでを範囲に入れています(バックオフィス業務改善のページ)。
③ 個人に頼むときの決まりを知らない
2024年11月1日から、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)が施行されています。
厚生労働省の説明では、個人で働くフリーランスに業務委託を行う発注事業者には「業務委託をした際の取引条件の明示、給付を受領した日から原則60日以内での報酬支払、ハラスメント対策のための体制整備等」が義務付けられています(厚生労働省 島根労働局の説明)。個人に月額で頼む場合は、業務の内容・報酬・支払日を書面やメールで残しておきます。
弊社がやっていること
4つ目の形として弊社が用意したのが「後藤、貸します。」です。IGS代表の後藤本人が、会社の実務を月額で引き受けます。
なぜこの形にしたのかを書いておきます。
私はアクセンチュア時代、法人向けのコンサルティングをしていました。コンサルティング会社に依頼すると、担当者1人あたり月に数百万円かかることが珍しくありません。中小企業がその金額を出すのは現実的ではありません。
元コンサルティングファームの人間として、そこを埋めたいと思っています。だから月10万円から、私自身を貸し出します。手も動かします。
弊社では、右腕の仕事の一部を、AI社員27名に任せています。検索順位の分析、ブログの下書き、経理の仕訳、提案資料づくり、毎朝のタスク整理などです。
手順が決まった作業はAIに任せられますが、何をやるかを決める役は残ります。
料金は3つです。対応する領域も品質も同じで、違うのは月の稼働時間だけです。
- 月10万円 / 月15時間
- 月20万円 / 月30時間
- 月30万円 / 月45時間
いずれも税別です。3か月分を一括で前払いいただく場合は初月が半額になります(10万円の枠なら、3か月で25万円)。前払いのため、途中解約の返金はありません。
判断材料として、弊社が自分の会社でやってきたことを書きます。私は非エンジニアですが、自社サイトを7つ、企画から公開、運用まで自分でやっています。
相談前に決めておくと良い3つのこと
どの選択肢を選ぶ場合でも、先に決めておくと話が早く進むものが3つあります。
① 止まっている仕事/進めたい仕事を1つ挙げる
漠然とで構いません。「あれやりたいと思っていたけど、半年前から進んでいないな」など、いちばん気になっている業務を1つ挙げます。
② 完成した状態を言葉化する
「ホームページを直す」ではなく、「新しい料金表が載って、問い合わせフォームが動いている状態」まで明確にします。決まっていなければ、一緒に考えてくれる方法を選びましょう。
③ 決めるのは誰かをはっきりさせる
最終的に○×を出すのが社長なのか、他に承認が要るのか。社長が決定権を持っていれば話は早いです。
この3つが埋まっていれば、採用でも、専門の外注でも、代行サービスでも、話を前に進められます。埋まらない段階から一緒に決めていきたい場合は、弊社にお問い合わせください。
料金、対応できること・できないこと、相談から開始までの流れは「後藤、貸します。」の専用ページにまとめました。
30分の無料相談からお受けしています。「これは頼めますか」の確認だけでも構いません。
よくある質問
Q. 社長の右腕とは、どんな人のことですか?
A. 社長と一緒に、アイディアを決めるところから実行まで持ってくれる相手のことです。単なる人手とは違い、意思決定の前に壁打ちができる相手でもあります。
Q. 社長の右腕がいないのは、なぜですか?
A. 仕事が複数の領域をまたぎ、やることも決まっておらず、確認する相手もいない、という3つが重なっているからです。人手が足りないというより、決めるところから実行まで一緒に持つ相手がいない状態です。
Q. 採用・外注・代行・業務委託は、何が違いますか?
A. 違いは「どこまでやるか」「決まっていなくても頼めるか」「終わったあと何が残るか」の3つです。決まっていない仕事から頼めるのは、採用と月額のパートナー(業務委託)で、外注と代行は作るものや手順が決まっている前提です。
Q. 右腕を採用するのと、外部に依頼するのとでは、どちらが費用を抑えられますか?
A. その仕事が続く期間で変わります。何年も続く仕事で、教える時間を確保できるなら、採用のほうが長い目で見て有利です。いつまで続くか読めない仕事や、立ち上げだけ重い仕事は、外に頼むほうが判断を間違えにくくなります。
Q. 社長の右腕を外注すると、費用はいくらかかりますか?
A. 形によって条件が違うので、月額だけでは比べられません。月に何時間動くか、どこまでの範囲か、終わったあとに何が残るか、やめるときの条件の4つを聞いてから比べます。弊社の場合は、月10万円・月15時間から(税別)です。







