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この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
こんにちは。代表の後藤です。
初めて会った方などに「AI関連の仕事をしている」ことをお伝えすると、
AI議事録のツール、どれがおすすめですか?
と聞かれることがよくあります。
職業柄で大変恐縮なのですが、回答前に”必ず1つ”ヒアリングをさせていただいています。
「いま使っている会議ツールは何ですか?」
「Zoom・Microsoft Teams・Google Meetですか?」
というのも、この3つはどれも、議事録に関わる機能をもともと備えているからです。
しかも契約しているプランによっては、追加費用を払わずに使えます。新しいツールを探すのは、いま毎月払っているツールの中身を見てからでも遅くありません。
そこで今回は、Zoom・Microsoft Teams・Google Meetの3つについて、現行プランのままで何ができて、どこから追加費用が必要なのかを書いていきます。
先に結論:追加料金なしで要約まで使えるのは?
- Zoom:有料プラン(Pro以上)なら、追加料金なしで要約まで使えます。無料のBasicは月3回までです
- Microsoft Teams:文字起こしはBusiness Basic以上に含まれます。要約だけ、Teams PremiumかMicrosoft 365 Copilotが別料金です
- Google Meet:Business Standard以上なら追加料金なしで使えます。Business Starterは対象外です
Zoomの無料Basicは、製品ページには要約が月3回まで使えるとあります。一方、公式ヘルプはまだ「Pro以上」とだけ書いていて、公式どうしで揃っていません(弊社が2026年9月26日に確認)。
前提:「文字起こし」と「議事録」は別物
先に、言葉の定義を明確にさせてください。
- 文字起こし:
文字通り、会議で話した内容を、そのまま文章にして残すことです。誰が何と言ったかが全部出てくるので、1時間の会議なら相当な分量になります - 議事録:
その文字起こしをAIが読んで、「誰がどんな発言をしたのかの要約」「決定事項」「ToDo(ネクストアクション)」などを”誰が見ても分かるように”整理してまとめることです
ひとつ用語の話をしておくと、Microsoft Teamsの公式ページには「トランスクリプト」という言葉が出てきます。これは文字起こしのことです。この記事では文字起こしで通します。
この記事で出す金額は、すべて1ユーザーあたりの月額です。年払いか月払いかは、そのつど書き添えます。税込みか税別かは、各社の公式ページに書かれているものだけ、そのまま書きます。
「Zoom」の議事録は、追加料金なしでどこまで?
Zoomには2026年6月まで「AI Companion」と呼ばれていたAI機能(今は「Zoom AI」)があり、その中にミーティングの要約が入っています。
回数の上限なく使えるのは有料プランです。
- Pro
- Pro Plus
- Business
- Business Plus
- Enterprise
が対象で、追加料金なしで使えます(Zoomの公式ブログに記載)。文字起こしだけでなく、要約まで込みです。
無料のBasicプランは自分が主催する会議では月3回まで使えます。無料で使っている会社は、4回目から止まります。
ただし、有料プランを契約しているだけでは使えません。
「Meeting summary with AI」という設定がONになっている必要があります。管理者がロックしていなければ、本人でもONにできます
有料プランを払っているのに議事録が出てこない、という時は、まずここを見てください。追加料金を払うのではなく、設定を1つONにするだけで済みます。
録画をONにしていないと要約は作られないのか。答えは「作られます」です。
Zoomの要約は、会議中のリアルタイムの音声の文字起こしから作られる仕組みです。Zoomの公式ブログにも、録画は不要と書かれています。
AIコンサルティング
この記事の仕組みを、
「Microsoft Teams」の議事録は、どこから別料金になるか
Teamsは、「文字起こし」と「要約」で扱いがはっきり分かれます。
まず「文字起こし」は、Teamsが含まれるMicrosoft 365のプランで使えます。対象はBusiness Basicからで、これより上のプランはすべて含まれます。追加料金は不要です。
こちらもZoomと同じで、契約しているだけでは使えません。
管理者が会議ポリシー(会議の機能のON・OFFをまとめて決める設定)で、文字起こしをON
にしておく必要があります。新しく作るポリシーでは、この設定は既定でONになっています。
ただ、自社のポリシーがいつ、誰の手で作られたものかは、社長の側からは分かりません。
ここは自分で調べようとせず、社内のIT担当か、契約の名義になっている人に「Teamsの会議の文字起こしがONになっているか」と聞いてください。この1問で決まります。
分かれるのはここからです。AIによる「要約」は別料金です。
Teamsの要約は「インテリジェント要約」と呼ばれていて、
- 会議の振り返り
- アクション項目の抽出
- 発言者やトピックからの頭出し
ができます。これを使うには、Teams PremiumかMicrosoft 365 Copilotのどちらかを別に契約する必要があります。
- Microsoft 365 Copilot Business:年払い3,148円(2026年12月31日までの申し込みは初年度だけ2,698円)、月払い3,778円です(税別)
- Teams Premium:1ユーザーあたり月額1,499円(税別・年払い)です
録画をOFFにしていても、要約そのものは作られます。ただし、その要約からは「誰が言ったか」「どの話題の部分か」「話題ごとの区切りから頭出しする」が抜けて、内容のまとめだけが残る形になります。あとから「この件は誰が引き受けたんだったか」を確認したいなら、録画もONにしておく必要があります。
「Google Meet」の議事録は、プランで決まる
Google Meetには「自動メモ生成」という機能があります。
これはMeetのGemini(GoogleのAI)が担う機能のひとつで、さきほどの区別でいうと要約にあたります。「会議を文字起こししてGoogleドライブに保存する」機能もありますが、これとは別の機能として分かれています。
3社の中で、いちばん条件がはっきりしているのがここです。使えるプランと、使えないプランが名前で決まっています。
- 使える:Business Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus
- 使えない:Business Starter
- 個人向けでも使える:Google AI Pro、Google AI Ultra
最後の2つは、会社で契約するGoogle Workspaceではなく、個人が契約するプランです。
会社のプランがBusiness Starterのままでも、使う人が個人でこちらを契約していれば「自動メモ生成」が使える、という関係になります。
Business Starterは、要約にあたる「自動メモ生成」も、「文字起こしのGoogleドライブへの保存」も、録画も対象外です。使えるのは基本の通話と画面共有までになります。一番安いプランで契約している会社は、ここで選択肢が1つ消えます。
Google Workspaceの料金は、年間プランで1ユーザーあたりの月額、税別で次のとおりです。
- Business Starter:800円
- Business Standard:1,600円
- Business Plus:2,500円
- Enterprise:要問い合わせ
最初の3か月間は割引があります。割引額は公式ページで確認してください。
Business Standardで使う条件は、会社のメールアドレスで申し込んでいること(または会社のドメインの持ち主だと証明していること)です。
議事録以外のGoogleのAIの使い道は、この記事にまとめています。
まず確認するのは、契約しているプラン名だけ
弊社が商談の準備で調べたときも、見たのはプラン名と機能の対応だけでした。
それだけで、Business Starterでは文字起こしが使えないことが分かります。
この記事を読み終わったあとにやることも、これ1つだけです。
自社が契約しているプラン名を確認してください。プラン名が分かると、次にやることが3つに絞られます。設定をONにするだけで済むのか、プランを上げるかアドオンを足すのか、いまのままで足りているのか。新しいツールを比べるのは、そのあとで構いません。
自分のプラン名を確かめる手順(3社それぞれ、どの画面を見るか)
- Zoom:
ウェブポータルにサインインし、「Profile」ページを開きます。「Account」欄に、使えるライセンスが表示されます。管理者でなくても、自分のアカウントで確認できます。 - Microsoft 365(Teams):
管理センターを開き、簡易ビューなら「サブスクリプション」、ダッシュボードビューなら「請求」>「製品」に進みます。開けるのはグローバル管理者か課金管理者だけなので、管理者でなければ社内のIT担当か契約の名義人に聞いてください。 - Google Workspace(Meet):
管理コンソールのメニューから「お支払い」>「サブスクリプション」に進みます。ここもお支払いの管理者権限がある人でないと開けません。
プラン名が分かったら、この記事のZoom・Teams・Google Meetそれぞれの節に戻って照らしてください。
それでも専用のツールを使う場面
もちろん、会議ツールの中の機能だけで全部が片づくわけではありません。
1つは、会議ツールが1つに寄っていない場合です。
商談は先方のZoom、社内の打ち合わせはTeams、という具合に分かれていると、会議ごとに議事録の出方も保存先も変わります。全部を同じ場所に集めたいなら、会議ツールをまたげる専用のツールのほうが向いています。
もう1つは、管理者の設定を自分で変えられない場合です。
ZoomもTeamsも、管理者が設定をロックしていたり、ONにしていなかったりすると使えません。社内で承認を取るのに何週間もかかるようなら、自分のアカウントだけで完結する専用のツールを先に試したほうが速くなります。
弊社はNottaを使っています。
ただ、正直あまりこだわりがありません。Google Meetで先方への送付なども仕組みで自動化できますし、Zoomでも可能です。
ではなぜNottaを使い続けているのか?それは今まで使い続けたから。ただこれだけです。
AIのツールを全体としてどう選ぶかは、こちらの記事にまとめています。
議事録は、取ったあとで決まる
議事録自体はただの記録です。しかし、差がつくのは「そのあとに何をさせるか」です。
2026年2月に書いた記事で、議事録から次の4項目を抜き出させる形をすすめました。
- 決定事項:その会議で決まったこと
- ToDo:誰が、いつまでに、何をするか
- 保留事項:決まらなかったこと、次回に持ち越すこと
- 気づき:決定でもやることでもないが、残しておくと後で効くこと
一度この4つを固定してしまえば、どのツールで取った議事録でも、出てくる形が同じになります。
抜き出させるための具体的な指示の書き方は、こちらの記事に書きました。
もし時間を使えるのであれば、ツール選びより「結果を出すための仕組み化」に時間を使うべきです。ただし、それよりも先に「いまのプランで何ができるか」を確認するほうが、もっと先です。
いまの契約のままでどこまでできるのか判断がつかない、という方は、お気軽にご相談ください。契約しているプラン名を伺って、買い足しが要るかどうかを見るところからで構いません。
よくある質問
Q. AIに議事録を作らせるには、どうすればいいですか?
A. いま使っている会議ツール(Zoom・Microsoft Teams・Google Meet)に、議事録に関わる機能が最初から付いています。契約しているプランによっては追加費用なしで使えるので、まず契約しているプラン名を確認してください。
Q. 議事録の要約は、Geminiでできますか?
A. できます。Google Meetの「自動メモ生成」が、Geminiによる会議の要約にあたります。使えるのは会社ならBusiness Standard以上、個人向けならGoogle AI ProかUltraで、Business Starterは対象外です。
Q. 議事録のAI要約は、無料プランでも使えますか?
A. Zoomは、無料のBasicプランでも自分が主催する会議なら要約を月3回まで使えます。Google Meetの自動メモ生成は無料の個人アカウントでは使えず、会社ならBusiness Standard以上、個人ならGoogle AI ProかUltraが必要です。Teamsの文字起こしは、有料のMicrosoft 365に含まれています。
Q. 会議のToDoは、AIが自動で抜き出してくれますか?
A. Teamsは「インテリジェント要約」でアクション項目を抜き出せますが、Teams PremiumかMicrosoft 365 Copilotを別に契約する必要があります。Teams Premiumは1ユーザーあたり月額1,499円(税別・年払い)です。
Q. Google WorkspaceのBusiness Starterのままだと、Google Meetで何ができますか?
A. 基本の通話と画面共有です。要約にあたる「自動メモ生成」も、文字起こしのGoogleドライブへの保存も、録画もいずれも対象外です。







