

この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
おはようございます、代表の後藤です。
弊社のフォルダには、Codexへの相談記録が溜まる仕組みになっています。
例えば、7月25日と26日の2日分だけで16本。
その内容を見返してみると、私がCodexに聞いていることは基本ほとんど同じでした。
- 仕組みの穴はないか?
- 原因の切り分け方は?
- 手順の抜け漏れはないか?
- リサーチのやり方は?
どれも、コードを書かせるためではなく「この判断で合っているか」を確かめるための質問です。
Claude CodeとCodexを併用していると聞くと、「本当に2つも必要?」と疑問になると思います。どちらもコードを書くAIですし、正直、片方あれば仕事は問題なく進みます。
しかし、毎日のように2つを回してみて、「Claude Code/Codexのどちらに作業を振り分けすればよいのか」という基準がはっきりしてきました。それは、作業の種類で分けている訳ではありませんでした。
どちらが優秀かを比較しても、弊社の場合は答えが出ません。役割が違うからです。
2つの役割分担そのものはこの記事に書いたので、今日はその先を書きます。毎日の仕事のどれをどちらに依頼しているのか、そして2つ契約すべき会社とそうでない会社の線引きです。
先に結論「Claude CodeとCodex、2つの作業の分け方」
分ける基準は、作業の種類ではなく「後から直せるか」という観点です。
弊社では、次のように振り分けています。
作業の種類 | 任せる先 | 理由 |
サイトやツールを作る | Claude Code | 後からでも直せる仕事は、Claude Codeで完結させる |
外部に出す成果物一式(文章・画像・動画・実装)に矛盾がないかの確認 | Codex | 外部に公開したあとは取り返しがつかない |
社内の自動チェックの仕組みの作り方 | Codex | 「Claude Codeの仕組みは合っていない」と設計ごと否定された経験から |
決めようとしている段取りや戦略が正しいかの確認 | Codex | 後から直せない重要な判断は、Codexに通す |
では、何をどちらに投げているか

Claude Codeには手を動かす仕事を渡し、Codexに渡しているのは「作業ではなく問い」です。
Codexに「これを作って」と頼むことは、弊社ではあまりありません(世間的な評価では、Codexも当然コーディング能力は高く、Codexメインで手を動かす方も多いです)。
2つを使い分ける仕組み
まず前提として、全ての判断を2つに通していたら、手間が単純に増えて効率が悪くなります。
なので、通すかどうかは「後から直せるか」で決めています。
7月に実際に通したのは、下記のようなものでした。
- 外部に出す成果物一式
「文章」も「画像」も「動画」も「実装」も、実物を全部読ませて、矛盾がないかを判定させた - アクセスを増やす目的で、公開する調査記事の母数を、途中で増やしていいか
「逆で、母数を固定することが信頼性のメインだ」と止められた - 社内の自動チェックする仕組みの作り方
「その目的なら、その止め方は合っていない」と設計ごと否定された - 自分たちで作った改善案の評価
5か所の直し・レビューが返ってきた
どれも、そのまま進めていたら後から取り返しのつかない、またはかなり取り返すのが難しいものです。
なぜこのようなレビューをCodexに依頼するのか?
Claude CodeとCodexの違いは、能力の差というより、前提の確認の仕方の差でした。
具体的には、どのようなことか。
社内で「この文章を読んで作業を進める」という仕組みを作っていたのですが、Claude Codeは読まずに作業を始め、Codexはしっかりその文書を読んでから進めた、ということがありました。
同じ材料を渡しても、AIによってどこから始めるのか/疑うかが変わる。
つまり、作っている会社が違うと、「自己点検して」と頼んでも、返ってくる成果は別物になります。
その点、Codexは、確認やレビューの能力がClaude Codeよりも非常に高いと感じています。
2つに同じルールを読ませる設定
Claude Codeは、ルールを書いたCLAUDE.mdというファイルを読みます。
Codexが読むのは、AGENTS.mdという別の名前のファイルです。
弊社では、AGENTS.mdを開くとCLAUDE.mdの中身が出るようにしてあり、ルールは1つのファイルにだけ書いています。会社全体の共通ルールも、プロジェクトごとのルールも同じ形で、2026年5月からこの形です。
こうしておくと、ルールを書き直すのが1か所で済み、2つのAIの決まりがずれません。
併用のやり方(Codexを入れて、Claude Codeの成果物を読ませるまで)
ここまでは振り分けの考え方の話でしたが、実際にどう動かしているのかも書いておきます。
手順は2つです。
コマンドを打たずに始めたい場合は、ChatGPTのパソコン用アプリ(中でCodexを選べます)もあります。この記事では、コマンドで入れる方法を書きます。
手順1 Codexを入れて、ログインする
Codexは、パソコンの黒い画面のアプリ(ターミナル)から入れます。この方法では、先にNode.jsというソフトが要ります。
npm install -g @openai/codex入ったら、ChatGPTのアカウントでログインします。
codex login手順2 同じフォルダでCodexを開いて、Claude Codeが作ったものを読ませる
弊社が毎日やっているのは、この形です。
ターミナルでそのプロジェクトのフォルダに移動して、次を打ちます。
codexClaude Codeが作ったファイルは、そのフォルダにそのまま残っています。同じ場所を開いているので、貼り直す手間はありません。読ませたいものを指定して、「矛盾や抜けを指摘して」と頼みます。
片方のAIで足りる会社
まず、2つ目のAIを入れる理由は2つです。
- 自分では「正しいか判断できないもの」を、判定させること
- 自分が見る前にAI同士でレビューさせ、「確認と手直しの手間を減らす」こと
裏を返せば、下記に当てはまる会社は、現時点で2つ目のAIは必要ないと思います。
- AIに任せているのが、自分で正しいと判断できるもの
「コーディング」などの自身で裏側を判断できないものでなく、「文章」や「資料」など、自身で内容を判断できるもの - AIによる成果物を自分で修正しても、時間が苦になっていない(費用対効果があっている)
2つ目のAIを増やすとしても、減る修正時間よりコストの方が重い - AIが出した数字や実装が、そのまま金額や本番環境に乗ることはない
AIに自動で「Webサイトの公開」などをさせていない
上記のように、自分で出来ることを2つのAIに聞いても、ほとんど同じ答えが返ってくるだけで効率は上がりません。
指示を2回書く分、工数はむしろ増える可能性もあります。
両方いる会社
逆に、下記のどれかに当てはまるなら、2つ目を検討する価値があります。
- 自分では正しいか判断できないものを、AIに作らせている
コーディング、仕組みの設計、戦略設計、契約に関わる文面など、自身の判断だけでは不安なもの - AIの成果物を「自分が確認して修正する時間」が重い
もう1つのAIを導入するコストが、削減できる自身の作業よりも下回る場合 - お金が動く・外部に公開する・後から直せない判断に、AIの出力が乗っている
重要な作業や判断にAIがかかわっている
弊社のやり方は単純です。
Claude Codeが何かものを制作する→Codexに読ませる→返ってきた指摘をそのままClaude Codeに渡して修正させる→これを繰り返す。
こうすることで、私が見るのは、その往復が終わった後だけで済むので、かなりの工数削減にもなりますし、AI同士でレビューさせているので人間が関与するよりもよほど優秀な場合が多いです。
AIコンサルティング
この記事の仕組みを、
月400ドルに見合うか
弊社が契約しているのは、下記のとおりです。
Claude Max:月200ドル
ChatGPT Pro:月200ドル
合わせて月400ドルです(2026年7月時点の弊社の契約)。
プランも料金も変わるので、金額は契約前に公式ページで確認してください。
ひとつ補足すると、弊社はCodexのために別の契約をしているわけではありません。
Codexは、すでに使っているChatGPT側のプランの中で動いています。言い換えると、ChatGPTのプランを使っていれば、追加費用なしでCodexも使えます。
判断としては「2つ目のコーディングAIを買うか」ではなく、「すでに払っているChatGPTを、確認役としても使うか」に近いです。Claude Code側の料金の考え方はこの記事にまとめています。
弊社は上の「両方いる会社」に当てはまるので、充分元は取れていると考えています。
どこまでを1つで回して、どこから2つ目に通すかで迷っている方は、お気軽にご相談ください。弊社が実際にどう振り分けているかをお見せしながら、一緒に考えます。雑談レベルで構いません。
注意点:会話の中身は受け渡されない
Claude CodeとCodexは、会話の中身を共有しません。
片方でやりとりした内容は、もう片方には伝わりません。
なので弊社では、作業を渡すときに引き継ぎのメモをファイルに書いています。
- 何をやったか
- どこまで進んだか
- 次にやること
このファイルをもう一方に読ませてから作業を始めてもらいましょう。
FAQ
Q. Claude CodeとCodexは、どう使い分ければよいですか?
A. 「後から直せるか」で分けます。後から直せる仕事はClaude Codeで完結させ、外に出す物や後から直せない判断だけをCodexに確認させています。
Q. Claude CodeとCodexは、どうやって併用しますか?
A. Codexを入れてログインし、Claude Codeで作ったファイルがあるフォルダでCodexを開きます。読ませたいものを指定して「矛盾や抜けを指摘して」と頼み、返ってきた指摘をそのままClaude Codeに渡して修正させます。
Q. ClaudeのルールファイルとCodexのルールファイルは、1つにまとめられますか?
A. まとめられます。Claude CodeはCLAUDE.md、CodexはAGENTS.mdというファイルを読むので、AGENTS.mdを開くとCLAUDE.mdの中身が出るようにして、ルールは1つのファイルにだけ書いています。書き直すのが1か所で済み、2つのAIの決まりがずれません。
Q. どちらか1つから始めるなら、どちらですか?
A. Claude Code側からで良いと思います。仕事が前に進むのは手を動かす側なので、まず1つで回して、自分の確認が追いつかなくなってから2つ目を考える順番が無理がありません。
Q. 2つに同じことを聞いて、答えが食い違ったらどうしますか?
A. 食い違ったところが論点だと考えて、そこだけ自分で調べます。多数決にはしません。決めるのは人間側で、2つのAIは判断材料を増やす役割です。







