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BPOを検討する前に|中小企業が知っておきたい、もう一つの形

BPOを検討する前に|中小企業が知っておきたい、もう一つの形
後藤佑輔

この記事の著者

後藤 佑輔

IGS代表

大和証券、アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeと共に、一部Meta公式APIを使用した6つのWebサイトの開発・運用から、SNS投稿の完全自動化、バックオフィス自動化などを一人で行う。開始9か月で検索からの訪問は累計1万クリックを超え、「Claude AIエージェント 作り方」ではGoogle検索1位を獲得した。

手間のかかる事務を、AIで回る形に。今の手順の整理から、後藤本人が一緒に作ります。頼める内容を見る

代表の後藤です。

社長の手が足りない時、取れる道はだいたい3つだと思っています。

①採用する

②社内リソースで回るように仕組み化する

③外注する

3つ目の「外注」を調べ始めると、最初に出てくる言葉がBPOだと思います。

BPOは、条件がはまれば強い形です。

ただし、はまる条件がわりとはっきりしていて、中小企業の規模だとその条件から外れることもあります。

今回は、BPOが向いている会社の条件、中小企業がつまずきやすい点、そして弊社がとっている別の形、を順番に書きます。どちらが良い悪いの話ではありません。自社がどちらに当てはまるかを、自分で判断できる材料を出します。

BPOとは何か

BPOはBusiness Process Outsourcingの略で、日本語だと「業務プロセスの外部委託」です。

言葉の中身は「業務のまとまりを、手順ごと外部の会社に預ける」こと。よく対象になるのは、経理・給与計算・請求処理、入退社の手続き、問い合わせ対応、データ入力、受発注処理あたりです。毎月同じ形で発生して、手順が決まっている業務のことを指します。

つまり、

BPOは「作業を手伝ってもらう」のではなく、「業務が回る仕組みごと預ける」形

であるので、ここが人材派遣との違いでもあります。派遣は、来てもらった人に自社が指示を出して働いてもらう形。BPOは業務そのものを預けるので、進め方は相手の会社が決めます。

向いているのはこういう会社

BPOの費用が下がる理屈は、量をまとめて標準化するところにあります。

同じ処理が毎月まとまった件数あるなら、1件あたりのコストは自社で抱えるより下げられる。

なので、向いている会社の条件はこの4つに集約されます。

  • 同じ作業が、毎月まとまった量ある
  • 手順が決まっていて、誰がやっても同じ結果になる
  • 業務の入口と出口が切り出せる(何を渡して、何が返ってくるかが決まっている)
  • 委託先とやりとりする担当が社内にいる

4つとも当てはまるなら、迷わず見積りを取った方が早いです。この条件が揃った業務は、自社で持ち続けるより外に出した方が安定します。

中小企業がつまずきやすいポイント3つ

実際に検討を始めると、中小企業の規模では引っかかる場所があります。3つあります。

①量が足りず、単価が合わない

まとめる効果は、量があって初めて出ます。

月に数十件しかない業務だと、1件あたりが下がりきらない。そこに最低受注金額や初期設計費用が乗ると、自社で回した場合と並んでしまうことがあります。

②切り出す手前で止まる

業務を託すには、手順を言葉化する作業が必要になります。

誰がいつ何を見て判断しているのか、例外が出たら誰に確認するのか。中小企業だと、この判断が社長か特定の担当者の頭の中にあることが多い。

つまり、外部に委託するために、まず自分で棚卸しをしないといけない。 ここで止まってしまうケースがあります。

③範囲を固定すると、変えられない

BPOは範囲を決めて契約します。

今月は採用、来月は問い合わせが増えた、その次はサイトの公開や改修、と優先順位が動く会社だと、決めた範囲外の仕事は別に相談しなければなりません。

ただ、これはBPO側の欠点ではありません。

範囲を固定するから標準化できて安くなる

これは同じ仕組みから来ていて、表裏一体の関係です。

作業範囲が変わる会社は、その「安くなる仕組み」の恩恵を受けにくい、というだけの話です。

手間のかかる事務を、AIで回る形に。

今の手順の整理から、後藤本人が一緒に作ります。

業務ではなく、月の稼働枠を契約する

BPOと月の枠で契約する形の違い。BPOは業務1本をまるごと委託し3か月とも同じ、月の枠は毎月中身を決め直す

もう一つの形は、業務単位ではなく、月あたりの稼働枠で契約するやり方(業務委託)です。

弊社の形も業務委託です。違うのは、契約の単位が「業務」ではなく「月の稼働枠」だという点です。

金額は月10万円・月15時間から(税別)。3か月分を一括で前払いいただく場合は初月が半額になります。受け入れは毎月10社までで、実行するのは私本人です。

頼める範囲と料金の全体は「後藤、貸します。」のページに、バックオフィス業務改善で何をどこまでやるかはバックオフィス業務改善のページに一覧で出しています。

弊社が自分のサイトで出した数字も、そのまま出します。

  • 2026年2月:6クリック/415表示(計測を始めたのが2月25日です)
  • 2026年9月:1,197クリック/24,093表示
  • 2月から9月の合計:4,762クリック/89,512表示

(i-gs.co.jp・Google Search Consoleの実測値)

この間にやったのは、

  • 記事の企画と執筆
  • 既存記事の書き直し
  • 記事どうしのつなぎ込み
  • インデックス登録の申請

などで、すべて外注せず自社のみで行っています。

弊社は自社で6サイトを企画・制作・運営していて、そこで実行した形をそのまま持ち込んでいます。サイト側で具体的に何をしたかはこちらの記事に書いています。

見積りの単位を揃える

見積りの単位を揃える3ステップ。今の時間を測る、BPOの見積りを割る、時間契約を割る

ここが実務で一番効くところです。

BPOの見積りと、時間単位で契約する形の見積りは、単位が違います。片方は業務量、もう片方は時間。そのまま並べても、どちらが安いかは出てきません。

つまり、単位を揃えて同じ条件で比較しないと、安いか高いかは判断できません。

揃え方は、1時間あたりに直すことで、手順は下記の3つです。

①今かかっている時間を計測する

対象の業務に社内で何時間使っているかを、1週間だけ記録します。誰が何に何分使ったかをメモするだけで構いません。それを4倍して月あたりに直します。

②BPOの見積りを、その時間で割る

出てくるのは「その業務を手放すために、1時間あたりいくら払うか」です。

③時間契約は、月額を契約時間で割る

弊社の場合、月10万円を15時間で割って1時間あたり約6,700円になります。

これで、ようやく同じ土俵に乗ります。そのうえで、②には「その業務は確実に手を離せる」が付き、③には「その時間を何に使ってもいい」が付く。値段の差の中身はここです。

また、見積りをもらう時に確認するのは、下記の4つです。

  • 月額に含まれる件数(または時間)の上限
  • 上限を超えた分の単価
  • 初期費用がいくらか。手順書づくりや設定が別料金か
  • 契約期間と、途中で範囲を変えられるか

この4つがない見積りは、他社と比較できません。

外注と自社で実行する場合とで費用の構造がどう変わるかは、この記事で整理しています。

どちらを選ぶべきか

では結局、自社はどのパターンを選ぶべきなのか?

それは、下記の5つで判断できます。

  • その業務は毎月同じ量あるか:
    ある→BPO寄り
    月によって波がある→月の枠寄り
  • 手順書はあるか:
    あるor30分程で書ける→BPO寄り
    誰かの頭の中にしかない→月の枠寄り
  • 頼みたいことは1つに決まっているか:
    決まっている→BPO寄り
    いくつかあって順番が毎月変わる→月の枠寄り
  • 委託先とやりとりする担当が社内にいるか:
    いる→BPO寄り
    社長が全部見ている→月の枠寄り
  • 1時間あたりに直した時、どちらが安いか(文字通りなので選択肢は割愛)

3つ以上がBPO寄りなら、BPOで見積りを取るのが早いです。

業務量や手順が揃っている業務なら、BPOの方が確実で、安く収まります。

逆に、業務量に波があって、手順が誰かの頭の中にあり、頼みたいことが毎月変わるなら、範囲を固定しない形(業務委託)の方が合います。

どちらか一方に決める必要もありません。給与計算のように量があって手順が決まっている業務はBPOに依頼し、決まっていない仕事は月の稼働枠を依頼する。分けて使えます。

最後に

BPOの検討が止まっているとしたら、たいていは金額ではなく「業務を切り出せるかどうか」です。切り出せる業務なら、BPOは強い。切り出す手前で止まっているならば、先に必要なのは委託先ではなく、棚卸しを一緒にやる相手かもしれません。

弊社が引き受けている仕事の範囲と料金は、「後藤、貸します。」のページにまとめています。

外部に委託するのか、自社で回すか決めきれない、という方はお気軽にご相談ください。今ある業務を一緒に並べて、切り出せるものとそうでないものを仕分けるところからで構いません。

FAQ

Q. BPOとアウトソーシングは同じ意味ですか?

A. アウトソーシングは外部委託全般を指す広い言葉です。BPOはそのうち、業務プロセスをまとめて手順ごと預ける形を指します。作業を1つだけ手伝ってもらう場合は、アウトソーシングではあってもBPOの形とは呼びません。

Q. BPOと人材派遣は何が違いますか?

A. 派遣は、来てもらった人に自社が指示を出して働いてもらう形です。BPOは業務そのものを外の会社に預けるので、進め方は相手が決めます。弊社の形も業務委託なので、日常の指示を出していただく形ではなく、その月にやることを一緒に決めて私が実行します。

Q. BPOの費用はいくらですか?

A. 業務の種類と量で変わるため、見積りを取らないと分かりません。比べる時は、月額に含まれる件数の上限、超過分の単価、初期費用、契約期間の4つを揃えてから比較してください。

Q. 手順書がない業務でも外部に依頼できますか?

A. BPOの場合は、手順を決めるところが契約に含まれるかを先に確認してください。含まれない場合は、自社で手順を言葉化する作業が先に必要です。弊社の形では、その棚卸しを契約後に一緒にやります。

Q. 「後藤、貸します。」はいくらですか?

A. 月10万円・月15時間から(税別)です。3か月分を一括で前払いいただく場合は初月が半額になります。受け入れは毎月10社までで、実行するのは代表本人です。15時間は実働時間の保証ではなく、打ち合わせや連絡、確認を含めた月あたりの対応量の目安です。

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大和証券、アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeと共に、一部Meta公式APIを使用した6つのWebサイトの開発・運用から、SNS投稿の完全自動化、バックオフィス自動化などを一人で行う。開始9か月で検索からの訪問は累計1万クリックを超え、「Claude AIエージェント 作り方」ではGoogle検索1位を獲得した。

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