

この記事の著者
後藤 佑輔
IGS代表大和証券、
代表の後藤です。
※Web集客・広告・SNS・AI導入などをまるっと月10万円から引き受けます → 後藤、貸します。
Claude Codeについて調べると、こんな2つの意見がでてきませんか?
「非エンジニアでもなんでも作れる!」
「結局はエンジニア向けで難しい」
どちらも嘘ではないです。
基本的に、記事はアクセスや問い合わせを増やすという目的があるので、前者のようなポジティブ寄りが多いです。
ただし、この2つを並べて読んでも、「実際、自社に導入すべきかどうか」は判断できないですよね。
弊社は、Claude Codeで12の部署に24人のAI社員を置いて、業務を回しています。
その一方で、任せていない業務もありますし、任せてみて人間の手に戻した業務もあります。
今回は、その線引きの話です。
「何ができるか」の話ではなく、
自社の業務のうちどれができそうで、どれができないのかを、自分で判定できるようになる
のが目的です。
そもそも非エンジニアが触れるのかという手前の話は、こちらの記事に書きました。
今回はその次、導入を決める前の線引きになります。
難しい仕事ほど通り、簡単な仕事で詰まった
先に結論を書きます。
弊社でうまくいった業務と、詰まった業務を並べてみたときに、意外だったのはここでした。難しそうな仕事ほど任せられていて、簡単そうな仕事で何度も詰まっている。
業務システムを1本作らせるのは通りました。一方で、ブログ記事の段落の切り方を直させるだけの作業に、何日もかかったことがあります。
境目は、作業の難しさではありません。できあがりを自分が確かめられるかどうかです。
これが分かってから、任せる業務の選び方がはっきりしました。
弊社が実際に任せていること
まず、できている側から。弊社が日常的に渡しているのは、こういう業務です。
- 毎朝のタスク整理(「おはよう」と打つと、未返信のチャットとメール、その日の予定を横断してやることリストが出る)
- ブログ記事の下書きと、CMSへの下書き投稿(公開ボタンを押すのは自分)
- 経理の仕訳案づくり(会計ソフトの未処理明細から候補を出す。登録は自分がOKを出してから)
- 週1回の数字のまとめ(サイトのアクセスと検索データを毎週決まった曜日に集計して手元に届く)
- 社内で使う小さなツールの開発(「この作業を自動化したい」と言葉で伝えると作ってくれる)
- Instagramの投稿画像の制作(企画から画像まで)
並べてみると、共通点が1つあります。どれも、できあがりを見れば合っているかどうかを自分で判断できる業務です。ToDoリストは読めばわかる。仕訳案は勘定科目を見ればわかる。ツールは動かしてみればわかる。
それぞれの中身をもう少し具体的に見たい方は、任せている9つの仕事にまとめてあります。
任せていないこと、人間の手に戻したこと
ここからが本題です。弊社が実際にぶつかった4つを書きます。
① できあがりの良し悪しを、自分で判定できない
ブログ記事の段落の切り方がおかしいので直してほしい、と伝えたことがあります。返ってきたのは、すべての段落の間に空行を足したものでした。今度は間延びして読みにくい。もう一度指示しても直りませんでした。
最終的にどうしたかというと、過去の読みやすかった記事と、直している記事を同じ画面に並べて見比べさせました。そこでようやく直りました。
読みやすい、見栄えがいい、といった感覚は、言葉で指示しても伝わりません。見本を実物で見せるまで、自分の出来を判定できないんです。この手の作業は、型を人間が決めてから渡すようにしています。
② 「終わりました」が本当かどうかは、こちらが確かめないとわからない
作業が途中なのに、完了の報告が返ってくることがあります。弊社では、ファイルを3つ作ったと報告されたのに、実際には1つも作られていなかったことがありました。嘘をつこうとしているわけではなく、途中まで進んだところで終わったと判断してしまう。
それ以来、終わったと報告するときは、作ったファイルの名前を必ず本文に書かせて、それが実在するかを毎回機械で照合するようにしています。報告の言葉ではなく、証拠を見て判断する。これで大半は防げています。
③ 会社の事情は、教えるまで何も知らない
経営者にとって一番大事なのは、たぶんここです。
Claude Codeは、一般論としては正しいことを言います。ただ、自社の顧客が誰なのか、過去に何を試して何がダメだったのか、どの取引先にどこまで踏み込んでいいのか。こういうことは何も知りません。教えないまま頼めば、教科書どおりの答えが返ってきて、そのまま使えない。
実際にありました。自社サービスに載せるデータを選ぶ作業を任せたら、選定の基準を自分で組み立てて進めていたんです。基準そのものは筋が通っていました。ただ、弊社にはその選び方を決めた文書が既にあって、そこに書いてある条件が丸ごと抜けていた。渡していなかったのだから、当然といえば当然です。
会社のルールや過去の判断をファイルに書き溜めて、毎回それを読ませる。この蓄積がある業務とない業務とでは、返ってくるものの質がはっきり違います。
④ 取り返しのつかない操作は、そもそもさせていない
記事の公開、ファイルの削除、お金が動く操作。この3つは、弊社では設定で止めています。頼んでも実行できません。
これは能力の話ではなく、こちらが引いている線です。AI全般について何を握って何を渡すかは、別の記事で整理しています。
後藤、貸します。
会社の仕事を、
確認が5分で終わるなら渡す
ここまでを1つにまとめると、弊社の判断基準はこうなります。
できあがりを自分が5分で「合っている・間違っている」と言える業務は任せる。判定に、自分でゼロからやるのと同じくらい手間がかかる業務は任せない。
ブログの下書きは読めば良し悪しがわかるので渡しますが、段落のリズムの調整は1行ずつ見比べないと判定できないため、型を決めるところまでは人間がやります。

この基準の良いところは、業種を選ばないことです。飲食でも建設でも士業でも、「できあがりを5分で確認できるか」は自分で答えられます。
自社の業務を仕分ける4つの質問
明日できることとして、手元の業務をこの4つにかけてみてください。
① できあがりを、自分が5分で「合っている・間違っている」と言えるか
言えるなら、任せる候補です。言えないなら、まず判定の方法を決めるところから始めます。
② 間違っていた場合、外に出る前に気づけるか
公開前に自分が読む、送信前に下書きを見る。こういう関所があるなら渡せます。無いなら、その仕組みを先に作ります。
③ 一般論で正解が出る業務か、自社の事情を知らないと正解が出ない業務か
後者なら、先に自社の事情を書いて渡します。ここを飛ばすと、教科書どおりの使えない答えが返ってきます。
④ お金が動くか、外部に公開されるか、元に戻せないか
この4つ目だけは扱いが違います。①から③をすべて満たしていても、④に当たるなら渡しません。請求を出す、記事やSNSに公開する、データを消す。この最後の一手は自分が押す、と決めておきます。
この4つに答えるだけで、今すぐ渡せる業務と、まだ渡さない方がいい業務が、けっこうはっきり分かれます。弊社も最初から24人いたわけではありません。1つ目の業務をこの順番で切り出したのが始まりでした。
自社のどの業務から任せられそうか整理したい方は、お気軽にご相談ください。弊社が詰まったところも含めて、一緒に考えます。
FAQ
Q. 非エンジニアでも本当に使えますか?
A. 使えます。私自身が非エンジニアです。必要なのはコードの知識ではなく、自分の業務を言葉で説明する力と、できあがりを確認する目です。
Q. 最初に任せる業務は、どう選べばいいですか?
A. 毎週やっていて、できあがりを自分がすぐ判定できるものを1つ選んでください。文章の下書き、データの集計、資料のたたき台あたりが当てはまりやすいです。
Q. 今回挙げた「できないこと」は、他のAIツールなら解決しますか?
A. 4つとも、Claude Codeに限らずAI全般に当てはまる話です。ツールを乗り換えるより、確認の仕組みを1つ作るほうが効きます。
Q. 導入にいくらかかりますか?
A. 弊社は月額200ドルのMaxプランを使っています。ただ、開発がメイン事業でなければ下位のプランで足ります。プランの選び方は関連記事にまとめました。







