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中小企業のAX化とは?5つのフェーズで分かるAI導入の進め方

中小企業のAX化とは?5つのフェーズで分かるAI導入の進め方

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後藤佑輔

この記事の著者

後藤 佑輔

IGS代表

大和証券、アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeと共に、一部Meta公式APIを使用した6つのWebサイトの開発・運用から、SNS投稿の完全自動化、バックオフィス自動化などを一人で行う。開始9か月で検索からの訪問は累計1万クリックを超え、「Claude AIエージェント 作り方」ではGoogle検索1位を獲得した。

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こんにちは、代表の後藤です。

※業務改善とAI顧問を、月10万円から月額で継続支援します → 後藤、貸します。

昨今、AIはビジネスシーンだけでなく、日常的に広く使われるようになりました。

そんななか、

「AX」

という言葉の認知が広がってきたように思えます。

ただ、調べて出てくるのは「国の資料」や「大会社の話」ばかりで、従業員が15名程度の中小企業だと、

「うちの会社にあてはめるとどうなの?」
「中小企業は実際、どのようにAX化を進めるべきなの?」

という疑問が生じると思います。

そこで今回は、「中小企業におけるAX化5つのフェーズ」と、「特に注意すべきポイント」をお伝えします。

5つのフェーズの全体像

まず、従業員15名程度の会社を想定して、下記の5つに整理しました。

フェーズ

タイトル

具体的な取り組み

到達の目安

01

経営者のAI活用

社長自身がAIを有効活用する(資料作成・経営相談・提案書作成などを実践)

自社でAIを使えそうな業務を、具体的に判断できる

02

個別業務の効率化

営業資料・議事録・バックオフィス・見積作成など、効果の大きい作業から改善する

2〜3業務で、工数削減や品質向上の実績が出ている

03

業務プロセスの再設計

業務の棚卸し、今の流れ(As-Is)とあるべき流れ(To-Be)の設計、既存システムとの連携、AIによる処理の自動化

一連の業務が、AI込みの新しい流れで回っている

04

全社展開・組織への定着

部署ごとの展開・社員教育・利用ルール・マニュアル整備・利用状況の評価

特定の担当者に頼らず、複数の部署で続けて回せる

05

AI前提の経営・事業変革

AIエージェントによる業務の遂行・人の役割分担の変更・新サービス開発

AI活用が、利益率・提供価値・事業の形の変化につながっている

中小企業のAX化 5つのフェーズと到達の目安

右端の「到達の目安」を見れば、貴社の現在地が分かります。

「AX化への取り組みをやっている」企業はかなり多くなっていると思いますが、「到達点まで達しているかどうか」を確認できている中小企業はまだ多くないと思います。まずは、貴社が今どのフェーズなのかを明確にしましょう。

フェーズ01:経営者のAI活用
~全社員が「ChatGPTを使えるだけ」では、AX化とは言わない~

フェーズ1は、「社長自身がAIを使い、どの自社業務にAI活用できるか判断可能になる段階」です。

その前に押さえておきたいのが、そもそもAXとは何かです。

AXとは、AIトランスフォーメーションの略で、AIを使って会社を変えること

を指します。

たとえば、全社員がChatGPTを使えるようになったとします。それ自体は良いことですが、それだけでAXとは言いにくいと私は考えています。

AXの本質は、AIを使う人を増やすことではありません。AIで、業務の進め方・組織の役割・稼ぎ方を変えることです。

なお、「AX」で調べると、国の会議資料にも、松尾研(東京大学の研究室)による5段階(AX1〜5)が出てきます。ただ、独自AIの開発など、大企業向けの段階まで含んでいます。この記事は、中小企業が実際に進める順番で整理しました。

フェーズ02:個別業務の効率化
フェーズ03:業務プロセスの再設計
~この2つは何が違うのか~

5つのフェーズの中で、一番迷うのがここです。

どちらも「AIで業務を改善する」ので、同じに見えます。

違いは、「提案書作成の例」で見ると分かりやすいです。

・フェーズ2は、作業を速くする

営業担当者が、商談メモをChatGPTに入れて、提案書の下書きを作ります。

これまでは0から文章を考えていたため2時間かかっていたものが、ChatGPTに下書きを作成してもらえるので30分に短縮。このようなイメージです。

ここでは「提案書を作る作業の一部にAIを使っているだけ」です。もちろんこれも立派な成果で、フェーズ2の目安である「2〜3業務で実績が出ている」はこの積み重ねです。

・フェーズ3は、業務の流れ自体を作り直す

こちらは、「提案書の作成」という1業務だけでなく、「商談から顧客送付までの流れ全体」を見直します。

従来の流れは、下記のとおりです。各工程を、担当者が手作業で進めています。

  • 商談の実施
  • 議事録の作成
  • 提案書の作成
  • 上長の確認
  • 顧客へ送付

これをAI前提に組み直すと、こうなります。

  • 商談終了
  • AIによる議事録の自動生成
  • AIによる顧客情報の更新
  • AIによる提案書の下書き作成
  • 人による提案書の内容確認・承認
  • (承認後)AIによる顧客への送付と顧客管理の更新

変わったのは、1つの作業が速くなったことではありません。

議事録の作成も顧客情報の更新も、担当者が手で進める作業ではなく、商談が終わるとAIが自動で進める工程となっています。

ただし、内容・価格を人が見て承認する工程と、例外発生時の扱いは、必ず残してください。

ここを外すと、誤った提案書がそのまま顧客に送られてしまい、信頼の低下に繋がってしまいます。

まとめると、下記の違いです。

フェーズ2は、今の業務の一部にAIを使うこと
フェーズ3は、AIがある前提で業務の流れを設計し直すこと

フェーズ2とフェーズ3の違い(提案書の例)

弊社が組んだ、フェーズ3の例

「流れを作り直す」と言われても、イメージしづらいと思います。

そこで、弊社の例を挙げます。

  • FAX・PDFの注文書を読み取り→受注一覧に転記する
    →注文書30枚を71秒で処理(注文書の読み取り)
  • 定例会議の文字起こし→議事録と管理表の更新案を作る
    →60分の会議を約1分で処理(議事録と管理表)
  • 請求書PDFの受け取り→支払一覧に自動で登録する
    →30枚を16秒で処理(請求書の登録)
  • 予約の通知を1つの予約表にまとめる→前日の連絡文まで作る
    →78件を約2分で処理(予約表と連絡文)
  • GA4とSearch Consoleの数字を、毎朝Chatworkへ報告する
    →約7秒(毎朝の報告)
  • スマホの打刻→勤怠の集計と給与ソフト用のデータを作る
    →40人の1か月分を1秒未満で処理(勤怠と給与データ)

共通しているのは、AIに文章を作らせて終わりにしていない点です。

読み取る、転記する、知らせる、まとめるなど、一連の流れをAI化しています。

そして、価格違いや振込先の変更のように人が確認すべき箇所は、AIが知らせて人に渡します。

先ほどの提案書の例で、人間による承認工程を残したのと同じ考え方です。

AIコンサルティング

この記事の仕組みを、御社の業務で作れます。

フェーズ04:全社展開・組織への定着
フェーズ05:AI前提の経営・事業変革
~この2つの考え方~

フェーズ4は、フェーズ3で作った流れを会社全体に定着させる段階です。

15人規模の中小企業は部署が少ないので、フェーズ3と4は並行して進むことが多いです。

一方、フェーズ5は、AIエージェントが業務を進め、人の役割分担が変わり、新しいサービスも生まれる段階です。

ただし、全ての中小企業がすぐにフェーズ5を目指す必要はありません。私は、フェーズ3〜4だけでも経営に十分な効果が出ると思っています。

国の資料で見る、中小企業の現在地

ここで、ほかの中小企業のAX化がどこまで進んでいるかも見ておきます。

中小企業庁の資料「中小企業におけるAX推進の方向性」(内閣官房 AX会議 第1回、2026年10月21日)では、AI活用に取り組んだ中小企業は30.3%でした(5,645件の回答)。資料の言葉では「3割にとどまる」です。

AIを活用していない企業にその理由を聞くと(3,888件の回答)、下記のようになっています。

  • 活用する業務がイメージできていない:63.4%
  • 活用を推進する人材が不足している:40.0%
  • 社内ルール・ガイドラインが整備されていない:26.2%
  • セキュリティ・情報漏えいへの不安がある:14.5%
  • 必要な予算を確保できない:13.8%

一番多いのは、予算でも人材でもなく「活用する業務がイメージできていない」でした。

つまり、どのフェーズかを考える以前に、「自社のどの業務にAIが使えるのか」を、具体的に思い浮かばない会社が多い、ということだと思います。

まず何から始めるか

では、明日から何をすればいいのか。

まずはフェーズ1です。

社長自身が、資料作成や経営相談、提案書の作成にAIを使ってみてください。ここで「この業務ならAIが使えそうだ」と判断できる状態が、フェーズ1到達の目安です。

その後、「効果の大きい作業」を特定し、フェーズ2で1つずつ試していきます。

どの作業から試すかの具体例は、この記事で整理しています。そして、フェーズ2で試すうちに「ここは流れごと変えたほうがいい」と分かった業務を、フェーズ3で作り直します。

フェーズ1〜2であれば、「AIの使い方を教える」だけで、ある程度完成します。

しかし、弊社が大事にしているのは「AIを組み込んだ業務を仕組み化して動かす」ことです。

業務単位でAIを導入する場合はAIコンサルティング、業務改善やAI顧問の支援を月額で続けて受けたい場合は後藤、貸します。で対応しています。

AX化の進め方や、自社が今どのフェーズかを一緒に整理したい方は、お気軽にご相談ください。雑談レベルで構いません。

よくある質問

Q. AX(AIトランスフォーメーション)とは何ですか?

A. AIを使って、業務の進め方・組織の役割・稼ぎ方を変えることです。AIを使う人を増やすことではなく、仕事の流れそのものを変える点が本質です。

Q. 中小企業のAX化はどんな順番で進めますか?

A. 5つのフェーズの順に進めます。経営者のAI活用、個別業務の効率化、業務プロセスの再設計、全社展開・組織への定着、AI前提の経営・事業変革です。特に迷いやすいのは、作業を速くするフェーズ2と、流れを作り直すフェーズ3の違いです。

Q. 中小企業でもAX化はできますか?

A. できます。この記事の5つのフェーズも、従業員15名程度の会社を想定して整理しています。なお、中小企業庁の資料では、AIを活用している中小企業は3割にとどまっています。

Q. AX化は何から始めればいいですか?

A. 社長自身がAIを使うことから始めます。資料作成・経営相談・提案書の作成などに使い、自社でAIを使えそうな業務を具体的に判断できる状態を目指します。AIを活用していない理由の1位が「活用する業務がイメージできていない」(63.4%)なので、最初にここを解消するのが近道です。

Q. AX化の事例はありますか?

A. 注文書の転記、議事録と管理表の更新、請求書の支払一覧への登録、予約表と連絡文の作成、毎朝の数字の報告、勤怠の集計などが挙げられます。

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後藤佑輔

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後藤 佑輔

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大和証券、アクセンチュアを経て、2023年にIGSを設立。Claude Codeと共に、一部Meta公式APIを使用した6つのWebサイトの開発・運用から、SNS投稿の完全自動化、バックオフィス自動化などを一人で行う。開始9か月で検索からの訪問は累計1万クリックを超え、「Claude AIエージェント 作り方」ではGoogle検索1位を獲得した。

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